カテプシンLって? ~ 助かる見込みのある人・ない人

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1型糖尿病の病態改善 林教授(徳大大学院)ら発見

1型糖尿病が完治しない理由。そのひとつに、自己免疫が抑えられないというのがあります。自分で自分の細胞を攻撃してしまうのですが、それでも細胞はなんとか増殖を繰り返し、またまた攻撃を受け、元に戻ることができません。

1型糖尿病の検査をするとき、この抗体が陽性であるとほぼ確実に1型糖尿病と診断されます。ほんの一部、既に抗体が陰性である人もいます。

抗体が陰性であるというのは何を意味するのか?それは既に攻撃対象が全滅しているということです。

抗体が陽性であるというのは、攻撃対象がいるということです。膵臓辺りで今でも攻防が続いている状態です。

冒頭のニュースは、免疫細胞などが持つ、たんぱく質を分解する酵素である「カテプシンL」の働きを抑えることに成功した、というものです。自己免疫を抑える方法として大変画期的です。多くの1型糖尿病患者は今でも細胞が増えようとしている状態であり、免疫細胞の攻撃を抑止することさえできれば、勝手に細胞は復活していき、インスリンの自己分泌もどんどん回復していきます。素晴らしい発見です。

現在、自己分泌が少しでも残っている人は、この治療法の対象者で間違いないと思います。

一方、自己分泌が完全に枯渇している人でも絶望するには早いと思います。枯渇というのは、検査できる下限を下回っているものは全部を枯渇と表現しているだけで、実際に細胞が全滅していることをいうのではないからです。

抗体検査で陰性が出ない限り、自己免疫を抑えることで病気が少しでも回復していく可能性があります。

この手法はあらゆる自己免疫で効果を発揮しそうですし、もっと研究が盛んになればいいと思います。とても明るいニュースですね。実用化されるころに自分の細胞が全滅してて治療が受けられないかもしれませんが。そうならないように、HbA1cは低く、1日の中の血糖値のアップダウンも小さくしておくことが大変重要です。残っている細胞に負担を掛けていては全滅が早まってしまいます。フラットなコントロールを。

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