インフルエンザに感染しないためには、とにかく接触しないことが大切なのですが、家族が感染したら誰かが看病する必要があります。看病する係になった人、その他の家族、そして感染者にとって大切ないくつかのことを教えてもらいました。
- 患者を隔離する
- 顔を合わせない
- 手洗いうがいをする
- 消毒する
インフルエンザは空気中に広がって、どこか遠くの感染者から次々に伝染するような病気ではなく、直接の接触や飛沫による感染が主になる病気です。僕もここをよく理解していなかったのですが、基本的に完全に隔離して接触しなければ感染することはほとんどありません。
実際に家族の看病をしてみて、具体的にどうできるのか?について書いてみます。
まず、接触をどう防ぐか?です。自宅2階の一部、部屋・廊下・トイレを封鎖し、患者専用としました。これにより、ドアノブを介して接触することを防げます。飛沫を手で押さえ、その手で接触するのは無意識まで含めて考えると防止できるものではないようで、患者が触れたドアノブは危険。トイレのひとつを感染者専用とすることで、ドアノブを共有する必要がなくなります。連絡は携帯電話を使いました。
飛沫感染の確率を下げるために、感染者と看病する人の両方がマスクをします。そして、同じ部屋にいる時も、顔と顔を合わせる(対面状態にする)ことがないように注意します。そっぽを向く、という表現がマッチします。抱きかかえる必要があるなら、感染者の顔を抱える人の肩の上に乗せることでこの形をキープすることができます。
食事や着替えを運ぶ時には、部屋の中に入らなかったとしても、封鎖区域には入ることになります。飛沫の心配はなくても、接触はしたことになるので、必ず手洗いうがいをします。食器や衣類を回収した時には、すぐに洗う場合以外はビニール袋に入れるなどし、誤って触ることがないようにします。洗濯物がこれに該当します。洗濯する直前までは袋に入れておくべきです。洗濯機に入れた後はすぐに手洗いうがいをします。
洗えないようなものはアルコール綿で消毒します。アルコールで拭けないようなものは部屋に持ち込まないのが良いです。ミュージックプレイヤーやPSP、NintendoDSなどの携帯ゲーム機が該当します。感染者はリレンザなどのおかげですぐに元気になるため、ほとんど寝て休む必要がない状態で隔離されることになります。子どもなら勉強道具や遊び道具が必須となるでしょう。
その他、家族全員で習慣化したことといえば、起床時、帰宅時、暇なら随時、体温を測ることです。調子がおかしいことを自覚できない場合もあるため、体温を確認することは大切です。万が一感染していた場合にも、早く気付けばそれだけ接触時間を短くすることができます。
今回、感染した子どもの学校は時を同じくして休校になりましたが、明らかな原因があります。休校になる前の週に、新型インフルエンザでの欠席者が多数出ているにもかかわらず、学校が体育館に全校生徒を集合させての合唱コンクールを強行しました。各地で感染防止のためにイベントを中止したり延期したりというのが当たり前になっている中、何を考えてこのようなことをしたのか、残念な感じです。