1型糖尿病らくらくコントロールでタグ「低血糖」が付けられているもの




受診性低血糖?

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毎月受診する度に昼食後の血糖値が低くなります。

僕は平日の午後に予約して毎月受診しているのですが、会社を出るのがだいたい昼食2時間半後。病院で採血するのがおよそ昼食3時間後になります。

普段は昼食2時間後の血糖値は100~130mg/dlくらいなのですが、受診日は食前とほとんど変わらない状態で、70~90mg/dlであることが多いのです。食事の内容も注射の単位数もいつも同じなので、血糖値が低くなる原因というか要因に思い当たるものがありません。

可能な限りですが、受診日は昼食1時間後と2時間後の血糖値を測るようにしています。車で移動するので、低いといけませんし、普段見たこともないような高い数値も受診前には困ります。通常、食後1時間の血糖値は食後2時間よりも高いことがほとんどですが、受診日の昼食後は食前・食後1時間・食後2時間の値がフラットで変動が小さいのです。

仕事の内容もいつも通りデスクワーク中心で、特に違いはありません。違いがあるとしたら気分的なものでしょうか。仕事を午後早めに終えてしまうという非日常。

昼食2時間後の血糖値が食前と変わらなくても、その後下がらずにそのままフラットに過ごすこともあれば、3時間後には下がってしまうこともあります。そうなると、採血の時間が合致してしまうため、病院での検査結果が低い状態になってしまいます。すると、診察室では「大丈夫ですか?」などいろいろと聞かれてしまうので面倒です。自覚はあるので待合室などでブドウ糖のタブレットをこっそり摂取していますから、きっと診察室に入った頃には80mg/dl前後に調整されているはずです。ケロっとした様子を見て、無自覚性低血糖を疑われているのでしょう。

この受診性低血糖(造語です)は、時としてソモジー効果を引き起こしてしまうようで、普段なら安定しているはずの夕食前血糖値が100を超えてしまうことがあります。待合室でブドウ糖摂取した時には夕食前血糖値が高くならず、「これくらいの症状なら無視でいいや・・・。」と対処せずに放っておいた時に高くなります。血糖値を上げるホルモンが通常よりもたくさん分泌されるシーンを作ってしまうと、必要な分を超えて分泌されてしまうわけで、それに対応するインスリンを自前で用意できない1型糖尿病患者は容易にコントロールを崩してしまいます。状況にもよりますが、食後3時間くらいで低血糖気味の時は微量でよいのでブドウ糖で調整してしまった方がトータルでは血糖値を低く保つことができるようです。面倒なんですけどね。

深夜の低血糖

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深夜にふと目が覚めることがたまにあります。それは大抵の場合、眠りについてから1~3時間後くらいに起こります。

目が覚めたときに何の異常も感じることが無い時もありますが、強い不快感を感じることがあります。具体的には、

  • 腕~肩の虚脱感
  • 腕、胸、背中や腹の発汗
  • 動悸
  • 不安感や頭がハッキリしない感じ

これらの症状があります。感じる症状やレベル(血糖値がどれくらい低くなると感じるようになるか)は個人差があるので色々ですが、僕の場合は深夜目が覚める時には上記のような症状があり、その時の血糖値は低い時には40mg/dl台にもなります。大体40~59mg/dlで目が覚めるようです。

目が覚めた時には、自分が今低血糖で目が覚めたのかどうか、まずは体感的に理解しようと試みます。症状的に間違いないな、と判断できる時でも必ず血糖値を測定します。理由は簡単で、血糖値を見て必要最低限の砂糖しか摂取しないためです。血糖値のコントロールが悪い患者のブログを観察すると、多くの場合、低血糖の発生をきっかけにして血糖値を壊れたジェットコースターように激しく動かしてしまっています。無駄な糖を摂取することで、

  • 不必要な値まで血糖値を上げてしまう
  • 日々の食生活に計上されるはずではなかった余剰カロリーを摂取してしまう

血糖値も体重も体型も悪くしてしまう要素を抱えることになります。これではどれだけ毎日ちゃんと生活しているつもりでも結果(日々の血糖値やHbA1c)が出ません。まるで常に失敗しているかのような数値しか出ません。

低血糖の症状を感じた時にちゃんと血糖値を測ってから砂糖を飲むなどの対処をすることには大きなメリットがあります。それは、体感と実際の血糖値の関係について把握できるということです。低血糖が体感できなくなる恐ろしい状態・無自覚性低血糖はある日突然やってくるのではなく、徐々に体感できる血糖値が下がっていって、40mg/dl台や30mg/dl台になっても全然気付かないという体験が必ずあるそうです。これに気付かないのはなぜかというと、体感した時の数値の変化を知らないからです。よって、体感する度にきちんと計測しておけば、自分の体がおかしくなっていることに気付きやすくなります。今までにも何度か、このように体感できる血糖値がだんだん下がってきた経験があります。60mg/dl台、50mg/dl台後半でわかりにくくなり、体感した時にはもう50mg/dl前半になっていることもありました。これはしばらく高めの血糖値で過ごすことで元に戻せることに気付いたので、日々チェックを忘れていなければ心配しなくても大丈夫そうです。詳しくは別の機会に書いてみたいです。

そう考えると、夜目が覚めるのは困ったことですが、低血糖(危険ではないレベル)で目が覚めないで、自分では動けないレベルになって初めて目が覚めるであるとか、全く目が覚めずそのまま昏睡状態になってしまうとかに比べれば、まだありがたいことなのかな、と感じます。滅多にないからこそ言えるのでしょうけど。

普段から血糖値が高い人であれば、80~100mg/dlくらいでも低血糖の症状を感じるそうで、事実、僕も最初の入退院の直後、ひどい症状を感じた時の血糖値は90mg/dl台でした。今では90mg/dlなんて普通の、正常な血糖値じゃないかと笑ってしまいますが、当時は知識もなく、ただただ言葉でしか説明を受けていなかった初めての症状に必死で砂糖を飲んでいました。

今ではコントロールも良くなったため、血糖値が70mg/dlを切らないと低血糖の症状を感じることはありません。ゆっくりゆっくりと血糖値が低下しているときには65mg/dlくらいでも少ししか感じません。今は低血糖で砂糖かブドウ糖しか摂らないのは普通ですが、以前、低血糖で喜んでお菓子やパンをかじっていた頃はもうちょっと不安定でした。あの頃の自分に「おいしいものは低血糖じゃない時に、堂々と味わって楽しみなさい、バカ!」と言ってやりたいですね。

低血糖の時には十中八九以下のものを摂取します。

  • スティックシュガー(6g)
  • 固形ブドウ糖(1粒あたり3g)

お菓子やその他の食べ物は好んで摂取しません。

詳しい理由は別の機会に書きますが、端的に言うと、上記2点は容量・飲み易さ・携帯性・保存性に優れているからです。また、血糖値の上昇が最も早く、血糖値1mg/dlあたりのカロリーが最も低いという点も忘れてはいけません。

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