1型糖尿病らくらくコントロールで「基準」と一致するもの




先日に続き、シンガポールが今度は兵庫県のキャベツも輸入を禁止したようです。ついに兵庫まで行ってしまいましたか、とはさすがに簡単に納得できない状況なんじゃないかと思うわけです。

シンガポール政府が輸入を禁止した都県が不自然に広範囲であるのがその理由で、もしかしたらシンガポール政府が発表しているデータに改ざんや捏造がある可能性も疑う必要があるのではないかと思えるようになりました。

日本が極端に高い、おかしな暫定基準値(2000Bq/kg)を設定し、国際的な基準値(100Bq/kg)と差が出ていることにも原因はあるものの、日本は日本で暫定基準値を超えているかどうかに関係なく、日本全国の数値を細かく公表しないからこんなことになるのです。実際に兵庫の野菜で100Bq/kgを超えているのか、それとも超えていないのか。ここは大きな問題ですよ。

仮に、兵庫県では一切100ベクレルを超えていない!というのであれば、捏造の可能性が大きくなります。

シンガポールには捏造してでも日本を窮地に陥れたい理由があるにはあるはずです。シンガポールは中国やインドを利用して莫大な利益を上げていますが、日本とインドが急速に仲良くなっていることに対して大きな危機感を持っています。ここで叩き潰さなければ、数年で厳しい状況になります。中国の経済は誰が見ても異常な状態で、インドほど健全な状態ではありません。日本がいろいろと方針を変更してインドとの取引がうまくいくようになってますから、これがさらに加速(復興という理由が付けば通常ではありえない取引も増えます)すると面白くないでしょう。だから、日本の政府が公表していないなら、自国の主張は通りやすくなり、輸入の禁止をもって産業にダメージを与えることも可能になります。今やらずにいつやるのか、という感じです。

そういう想像や妄想を払うためにも、日本は数値を公開すべきです。日本の暫定基準値を超えていないから安全!とかいうのは国民を無視しています。例えば、僕は日本の基準値を超えているかどうかに関係なく、国際的にやめときゃいいのにってラインを超えている野菜なんか食べたくないのですよ。シンガポールがウソをついているのか、それとも本当に兵庫の野菜が基準値を超えているのか、どちらかわからないのでとりあえず避けるって方法を、風評被害と呼べるのでしょうか?非難できるのでしょうか?

世界各国が日本からの輸入を次々に規制していますが、その時に参照される国際的なガイドラインは、1kgあたり100ベクレル以下というものらしいです。それを超える場合に規制するということらしいです。

2011年3月17日、つまり、原発事故の後のことですが、厚生労働省医薬食品局食品安全部長の名前で放射能汚染された食品の取り扱いについてという文書が出ています。この中で放射性ヨウ素について、飲料水で300Bq/kg、野菜類で2,000Bq/kgというとんでもなく高い数値を摂取制限に関する指標値として示しています。

防災対策のためなので、常識的な普段の基準値を数十倍・数百倍にごまかして一般市民をコントロールするのはわかります。しかし、問題はそこではないです。

例えば、シンガポールは静岡県産野菜などを輸入停止としました。その根拠は、静岡県産の小松菜からヨウ素131を含む3種類の放射性物質を新たに検出したことにあるといいます。ヨウ素131が648Bq/kg、セシウム134が155Bq/kg、セシウム137が187Bq/kgだそうです。確かにガイドラインの100Bq/kgを超えています。

同じように、「日本産輸入食品に対する放射能検査」の結果を根拠として、シンガポールは福島・茨城・栃木・群馬の牛乳・乳製品・果物・野菜・魚介類・肉類の輸入停止を決め、さらに、千葉・愛媛・神奈川・東京・埼玉の野菜・果物の輸入停止も決定。そして、静岡の野菜の輸入停止も、というわけです。

ここで問題なのが、シンガポール政府が発表した数多くの情報で、「初耳」と言えるものが少なからず含まれる点です。シンガポールの政府が間違っているのか、それとも日本の政府が公表していないのか。

おそらく日本の政府が公表していないだけではないかと考えています。「野菜は2000ベクレルまでOKって言ってるじゃないっすか!!」って感じでしょうか。日本での検査は、なぜか「水洗いしてから」という独自ルールに黙って変更されています。洗ってもそんな数値が出るってことです。洗わずに正しく測定・検査している海外の調査団よりも圧倒的に低い数値が出ても当然です。そうやって低くした数値ですら、世界はびっくりしているわけですが。

ちなみに、トモダチのアメリカも170Bq/kgで輸入停止というか、政府の介入がありましたよね。そういう数値であるということを日本国民はちゃんと理解しないといけない気がします。

高速道路を200km/hで走る車に対して、ふたつの対策があります。ひとつは取り締まって100km/hで走らせること。そして、もうひとつは制限速度を300km/hに上げてしまうことです。どちらの方法でも違反をなくすことができます。素晴らしいですね。でも、僕たちは高速道路を200km/hで安全に走るのが難しいことを知らなければなりません。

世界の水の安全基準
WHO(世界保健機関)基準 1ベクレル
ドイツ基準 0.5ベクレル
アメリカ基準 0.111ベクレル

WHOの緊急時基準 10ベクレル

つい先日、2011年3月17日までの日本はというと、WHOの緊急時基準に合わせて10ベクレルだったとか。

いつの間にか「大人は300ベクレルまでOK!大丈夫!大丈夫!!」とかやってますよね。アメリカの2700倍ですよ。スケールでかいじゃないですか。すごいですね。

数字を見せて「大丈夫ですよ!」って報道を見掛けたら、1ヶ月くらい前の基準をググりましょうね。基準自体が説明もなしに数倍~数百倍に引き上げられ、かつて危険だったものを安全と言い張っているだけかもしれませんから。

これで被災地へ届くはずだったペットボトルの水も、その手前で大量消費されることになりますね。いつ解消され、平時の基準に戻るのかわかりませんけど、いつまでWHOの300倍の基準で汚染された水道水を飲み続けても(本当に)問題ないんですかね。それでずっと飲めるというなら、世界中の基準が大げさでおかしいってことになりますよね。

僕はそうは思わないです。基準は基準であって、簡単に上下したらダメです。いくつもある基準の中で、自分の基準だけ甘かったら、まず自分を疑います。

血糖値の最近の平均的な値を示すとしてHbA1cという数値が用いられていますが、これは実はJDSという名の日本独自規格で、アメリカのそれとは数値が違います。

「違います。」というか、日本だけ突っ走ってる感じです。これを廃止するそうです。数値的には単純に0.4%増えるだけみたいなので、現在4.9%の人は次から5.3%と書かれることになります。

日本糖尿病学会がアメリカのNGSP値を採用し、今までのJDS値はやめます!と言っているのでこの流れは止まらないでしょう。

そう言えば7月から糖尿病の新しい診断基準としてHbA1cが6.5%以上というのが追加されますが、これはNGSP値で、JDS値で言うと6.1%以上です。6.1%というと、まだ糖尿病と診断されていない人の中にもたくさんいる数値です。2型糖尿病患者が激増しますね。というか、1型糖尿病患者の中にはHbA1cが6%くらいで満足しちゃってる人もたくさんいるんですが、実際は診断基準になっちゃうくらいの異常値だったということですか。今まで病気を隠して就職していた人も、次の健康診断では「お前糖尿病じゃん!」とか指摘されるわけです。1型隠しても2型として掘り起こされます。

JDS値からNGSP値への移行は2012年4月だそうです。僕が利用している病院は来月あたりにはとっとと変わりそうです。もうHbA1c4%台になることはないので、ブログのテーマも見直さないと。

1.5AGって初めて見た

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糖尿病というと、HbA1cが低ければコントロールOK!みたいな感じで捉えられがちですが、いくらHbA1cが低くても、日内変動が大きくて、低い時間は60mg/dl、高い食後は180mg/dl!みたいな生活をしていると、全然まともにコントロールできているとは言えません。

1.5AGというものを見ると、血糖値が跳ね上がったり急激に低下したりを繰り返しているかどうかが少し見えるようです。ただ、糖尿病の患者はほとんどまともな数値が出ないそうで、検査する意味があるのかどうか疑問だとおっしゃる医師も多いとか。今回、主治医に奨められたので調べてみました。

男性だと15μg/ml以上(つまり、数値が低いとアウト)が基準だそうで、上は45μg/mlくらいだそうです。高血糖(大体180mg/dlくらい?)の状態になり、尿から糖が漏れ出すような日々を送っているとこの数値がどんどん下がり、ひどい患者になると7とか8、本当にひどいのになると3とか4あたりの場合もあるとか。

HbA1cが5%前後であることはひとつの目標ですが、低血糖と高血糖を繰り返すようなコントロールではなんの意味もありません。狭い範囲での変動に抑えられていなければいけないのですから、尿から糖が漏れない程度に生活できているのかどうかを客観的に見られる数値は魅力的かもしれません。

結果、16μg/mlでした。本当にギリギリセーフです。ちなみに、発症して以来、毎月の受診で、また、毎年の健康診断で尿糖が検出されたことは一度もない生活をしています。それでもこんなにギリギリなんですね。家族と同じものを食べ、家族の誰よりもおやつ食べまくっているのでこんなものなのかもしれませんが。

食後血糖値を見て、高かったら追加打ちで対処、という時代遅れなコントロールをしていた頃は、こうはならなかったと思います。最近では消化に時間が掛かる内容以外での追加打ちが本当に減りました。高血糖にならず、注射の回数も減るわけですから、多くの人に推奨される手法ではないかと思います。発症した頃は、その後しばらくで学んだ「スライディングスケール」が最先端に見えたものですが、今では時代遅れだなんて言われていますから、いろんなものが進歩しているんだなあと感心してしまいます。

自分なりの基準を持つという記事でHbA1cと血糖値の基準の表について書きましたが、本文の内容について以下のようなメールをいただきました。

HbA1cの値についてですが、健康診断でHbA1c5.2%で注意を受けました。結果票裏面の正常範囲の表を見ると、HbA1c5.2%以上でメタボリックシンドロームのチェックを受けるようです。「5.2%以上」で警告なので、「5.2%を超える」と警告ではないみたいです。BIZさんも確認してみてください。

メールありがとうございました。メールしてもらわなければ全然気付かなかったかもしれません。

冒頭で引用した記事では、

>HbA1cは5.2%を超えると*マークが付けられるようになりました。

と書きました。メールをいただいて確認したのですが、確かにメタボ警告の基準値は「HbA1c5.2%以上」と記載されていました。自分なりの基準をHbA1c5.2%までとしていたので、勘違いしていたようです。5.2%になった時点で*マークがつくので正解です。

ということで、会社の健康診断で注意を受けたくない僕は、自分なりの基準を改めなければならないということになりました。

 正常注意不可自己平均
HbA1c4.3%~5.1%5.2%~5.8%5.9%~4.8%~5.2%

[mg/dl] 最悪不可注意正常注意不可最悪自己平均
食前血糖値~3940~4950~5960~99------100~119120~70~80
食後血糖値~4950~5960~6970~130131~140141~179180~100~120

HbA1cについて変更しました。次の定期受診ではHbA1cが5.2%になりそうだと予想しているため、注意ゾーンへ突入ということになりました。これに伴って、従来の

  • HbA1c4.8~5.2%を目標に

というのは、

  • HbA1c4.8~5.1%を目標に

というように関連ページを修正していきたいと思います。HbA1c4.9%というのが自分の中では一番気分が良い気がしているのですが、秋くらいには戻るでしょうか。暑さが嫌いなので、涼しくなるだけでコントロールは良くなる傾向になるのですが。

日本だけではなく、世界で血糖値の正常範囲・基準というものが揺らいでいます。ある時代には正しいと思っていた正常範囲でコントロールしていた結果、予想以上に合併症の発症率や死亡率が高くなってしまい、慌てて基準を引き上げたのでしょうか。

医師の考え方によっても、本当にバラバラです。僕は医師の異動が大変多い病院を利用しているので、主治医はコロコロ変わりますが、HbA1cひとつとっても意見はバラバラです。

あるおじさん先生は「HbA1cは6.5%を切っていればそれでいい。合併症になっても、目の出血なんかレーザーで止血したらいいんだ。」なんて言ってました。

自称1型糖尿病にも強いという30代の女医は「HbA1cは高くても5.8%までで踏みとどまって下さい。6%台では10年20年過ごす内にほとんどの人が軽い神経障害や眼底出血を起こします。」と言いました。この先生にはちょっと意地悪く、若く健康で何も問題がなかったとしたらHbA1cはどれくらいになるのか?と尋ねたところ、一瞬の迷いも無く「4%台ですよ。5%台になった時点でもう要注意です。」と即答しました。

それからしばらくすると、いつの間にか食前(食後3時間以内ではない時間)の血糖値の上限は99mg/dlに変わっていました。健康診断で100mg/dlを超えていると、結果表に*マークが付けられます。同様に、HbA1cは5.2%を超えると*マークが付けられるようになりました。

ほんの少し前までは食前血糖値は110mg/dlまで、HbA1cは5.8%までが正常でした。僕個人の感想としては、予想以上にタイトになったなあという感じです。会社の健康診断の結果は会社に公開されているわけで、1点の問題も指摘されたくないですからボケっとしていられません。

こうやって基準が変わる前からある程度予測はしていたので、僕は僕なりに一般的なそれよりも厳しい基準を設けてコントロールしてきました。

 正常注意不可自己平均
HbA1c4.3%~5.2%5.3%~5.8%5.9%~4.8%~5.2%

[mg/dl] 最悪不可注意正常注意不可最悪自己平均
食前血糖値~3940~4950~5960~99------100~119120~70~80
食後血糖値~4950~5960~6970~130131~140141~179180~100~120

自分の中では厳しくしていたつもりでしたが、少なくとも食前血糖値上限の99mg/dlとHbA1cの上限の5.2%は厳しくもなんともなくなってしまいました。今すぐ見直すということもないんですが、健康診断に引っかかるようでは困るのでほんの少しは考えた方がいいのかもしれません。

そう言えば暑くなってから夕食前血糖値が少し高めになり、たまに100mg/dlを超えています。今月の診察ではHbA1cが5.1%です。この調子だと来月は5.2%になりそうです。

普段の食生活

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入院中は完全に2型糖尿病患者として扱われていたため、出てくる食事はいわゆる「糖尿病食」。失礼な言い方かもしれませんが、普通の感覚から言えば食事というよりむしろエサに近いです。

そもそも日本の2型糖尿病治療でいう食事療法というのは、カロリーしか見ていない時点で血糖値をコントロールするという目的が皆無であると言えます。カロリーは体重をコントロールする上で大切な数値になりますが、カロリーと血糖値の間には数学的な関係が成立していない以上、血糖値をコントロールする上でカロリーに目が奪われているのは大変間抜けな話です。

事実、病院で出てくる食事というのは、カロリーは計算されていますが、注射の単位数を固定していると血糖値が乱高下しました。今思えば当然の話です。この食事、炭水化物が大きく変動してしまっているからです。

そもそも炭水化物・たんぱく質・脂質に分けて考えると、たんぱく質と脂質は血糖値をほとんど上げません。詳しいことは代謝の専門書などに書いてありますが、必要最低限の炭水化物が摂取できている状態であれば、わざわざたんぱく質や脂質を効率が悪さを無視してまで糖に変換しません。使いやすいものから使うのが効率が良いです。よって、血糖値に直接的・短時間で影響を及ぼすのが炭水化物となるわけです。

つまり、何も考えずにいつも同じように注射する単位数を固定していても、かなり安定した状態で血糖値をコントロールするために必要な食事について考えれば良いということなります。

食事のバランスは各家庭・個人・国・宗教によってさまざまで、どれが正しいということはないと思いますが、大切なのは、毎日の食事の内容をそれなりに揃えるということだと考えます。

一番シンプルなところで言えば、食事全体のカロリーが炭水化物・たんぱく質・脂質のそれぞれでどのくらいの割合になっているかを見るとわかりやすいです。日本で良く奨められているのが、

  • 炭水化物60%、たんぱく質20%、脂質20%

というバランスではないでしょうか。現在の日本で食事にあまり気を使っていない人であれば、

  • 炭水化物30%、たんぱく質25%、脂質45%

など、油脂類の摂取が大きく割合を占めている場合もあるかもしれません。これはこれで、悪くはないと考えています。国全体でこのような栄養バランスで成り立っているところもあるはずです。

大切なのはここからで、食事全体のカロリーを気にしつつも(太ったり痩せたりしたくないので)、この割合を日々大きく変動させないということです。だいたい毎日似たようなバランス・量で生活するという当たり前のことが血糖値のコントロールにはとても有利です。

僕の場合だと、普段の食生活では炭水化物を1食でだいたい100gくらい摂ることにしています。炭水化物の摂取量が決まってしまえば、注射の単位数もほぼ決まります。だから、普段の食事の時には何も考えずにいつも同じように注射を打って、それで血糖値はそんなに気にしなくても正常な範囲でいてくれます。

ちょっと食事には気をつけている家庭(最近だと幼稚園や小学校でも食育に関する講演会がありますね)では、こんなことは当たり前なのですが、少なくとも我が家では、僕の発症前はかなり無頓着でした。食事の量やバランスは毎日変動していました。

発症をきっかけに、子どもも食べている家庭の食生活について見直すことができました。結果として、血糖値のコントロールもついでに楽になったということなので、最初からそこを目標にはしていなかったのですが、気付いて良かったと思います。

普段、ちゃんと安定した食生活をしていると、たまにそこから外れるような食事をする時にも、普段の基準と比較して予想・算出される必要インスリン量と、食事そのものを分析して算出される必要インスリン量の2本立てで計算ができるため、計算を大きくはずすことが極端に少なくなるという強烈なメリットがあります。

いつもの食事とは大きくかけ離れたメニューでも楽しく食事しながらコントロールもバッチリ決めるためには、日頃、子どもも含めて安心して過ごせる安定した食生活が大切だと思います。