1型糖尿病らくらくコントロールで「食事」と一致するもの




2010年2月の記事ですが。

体内に爆発物を埋め込んで自爆テロ、という計画があったようです。そして、これからも同じ方法をいつでも採用できそうです。

PETNとして知られる硝酸ペンタエリスリトールをカプセルに入れて体に埋め込みます。このカプセルに皮膚の上からトリアセトン・トリパーオキサイドを注射すると爆発するとのことです。

で、どうやって注射器を機内に持ち込むか?ですが、もうお分かりですよね?インスリンの注射キットの中身を入れ替えるだけで簡単に持ち込むことができるわけです。これは、検査官が手にとって検査することも、最新式の全身スキャナでの検査もすり抜けることが簡単です。インスリンの注射キットの持込を拒否されるどころか、全くとがめられることすらないという経験がある人も多いはず。

今はまだこの類の自爆テロは成功していませんが、体内に埋め込むカプセルも、中身を入れ替えたインスリン注射も、現在の技術では各空港で搭乗前に検出することができません。考えられるのは、インスリンを含めた注射キットの持込完全禁止です。ちなみに、成功したことがないというだけで、試みて逮捕されたケースは既にあります。

持ち込みが実際に禁止されてしまうと、長時間のフライトでは食事は当然できませんし、持効型インスリンも打つことができずに困りますね。そういう流れにならなければ良いのですが、やはりテロ防止が最優先ですし、難しい問題です。

人間の体の中に埋め込まれるICチップ。現在はほとんどが認証に使われるものみたいですが、これを意図的にコンピュータウイルスに感染させる実験が行われたそうです。

結果、認証システムなど、感染した人間以外のシステムを麻痺させることができるみたいです。これを応用することで、例えば、ICチップを埋め込んだAさんとBさんがいたとして、Aさんが感染したコンピュータウイルスによって、BさんのICチップも感染する、ということだって考えられます。

これだけを聞くとSFかな?とも思えますが、本当にファンタジーなお話でしょうか?

認証に使うチップだけではなく、例えば、ペースメーカー。これもより高度にプログラムによって制御されるようになります。体の外ではなく、鎖骨付近、体内に埋め込まれるものです。

他にも、視覚や聴覚を補う機器もより高度になっていきます。そして、インスリンポンプ。単に決められた単位時間に決められたインスリンを放出するだけでなく、時間帯に合わせて放出されるインスリンが増減されます。近い将来、その時の血糖値に合わせてインスリンを増減するようになり、食事のたびに自分でボタンを押す必要すらなくなるでしょう。

まさに、人間が生きる上で高度な制御を必要とするICチップやそれに類するものへの依存度は高まるばかりだと言えるのではないでしょうか?

現在は普及率が低く、機器も高度ではありません。普及率が低いものはコンピュータウイルスの標的になりにくいのでそれほど危機感もありません。しかし、特定のシステムへの攻撃の踏み台としてはそこそこ狙い目になる気がします。思考し、自律的に移動するICチップとなりえます。

クローズドループポンプが普及する頃、人間はその体内に複数のチップを含むシステムを持ち合わせている可能性があります。例えば、住居設備へのログインを司るチップ。防犯設備と空調などと組み合わせると、独居老人でも快適で安全な生活が可能になるかもしれません。

こういうコンピュータウイルスができたとしたらどうでしょうか?インスリンのポンプを制御し、インスリンを急激に放出する。対象者が1人暮らしであることや現在眠っているのかどうかなどはセキュリティーシステムのログから分析すると割とわかりやすいです。血糖値の急激な低下をセンサーがキャッチしても、フィードバックできないようにブロックしつつ、インスリンを更に追加。重篤な状態を察知して自動通報するシステムも妨害。生活反応を調査して普段と違う生活パターンであることを突き止めた外部の管理業者がチェックを入れるも、正当なパターンであることを生活者に成り代わって通知する。感染したシステムからその他の関係システムへどんどん広がるパターンだと、攻撃を開始する前に静かに様々な準備をしている場合には手の施しようもないです。

未来の殺人ウイルスは人体を直接攻撃する生体としてのウイルスではなく、人類が依存しているシステムを侵すコンピュータウイルスなのかもしれませんね。

インスリンを使用している患者が運動するなら、インスリンが効いている時間帯にすべきなのは当たり前のことです。インスリンが効いていない状態で運動すると、血糖値がどんどん上がってしまいます。

運動することで、同じ量のインスリンで下がる血糖値が大きくなりますが、これに対応する方法が大きく分けてふたつあります。この違いが5年後10年後の人生を左右します。

ひとつは下がってしまう分を見越して、運動前の血糖値を明らかにおかしいくらい高くする方法。例えば、運動前の血糖値を200mg/dlなどの高血糖状態にします。

もうひとつは、運動するのに合わせてスポーツドリンクやその他の食品と、運動のために少なくしたインスリン注射を導入する方法です。例えば普段なら2単位必要になるようなドリンクを飲んで、注射は1単位にしておく、などです。

当然、どちらにした方がよいかというと、後者になります。前者は高血糖であることには変わりがないので、血管に直接のダメージを与える上、糖が代謝されずに尿に漏れ出してしまっています。日常的に尿糖が検出される状態を作っているということになります。もちろん、「年に数回」こんな方法で低血糖を避けながら動くというのはアリですが、日常的にこんなことをしていると、血糖値がコントロールできていない人と同じように合併症へと近付いています。ダメージは同じです。良かれと思って運動しているのに、方法がまずくて自分を傷付けるなんて本末転倒です。

運動に合わせて糖とインスリンを補給するのは確かに面倒です。よって、普通に食事をしてから歯磨きをし、その後運動する、というリズムを作るのが一番自然です。その場合、やるべきことといえば「食前のインスリンを運動に合わせてわずかに減らす」だけ。血糖値はいつもどおり、正常な範囲のまま運動が楽しめます。

日頃から家畜の豚みたいに食べ過ぎていると「痩せるために運動する」などという馬鹿げた習慣を生み出します。日頃から適切な食事をしている人は、運動する時にその分余分に栄養摂取することになりますが、これこそごく自然なことだとは思いませんか?スポーツ選手だってオフシーズンは見合った量しか食べません。

運動は体型や体調を良い状態に保ちたいから、または、単純に楽しいからという理由でするのが良いです。痩せるためなんて言い出すと、運動前に栄養補給することができない、もしくはためらいが出ます。結果、血糖値を高めにするしかなくなります。運動で得るものと失うものの両方を大きくしています。適切な方法で運動することで高血糖も低血糖も避けられるのですから、どのように運動するのが楽しく安全なのかを知ることはとても大切なことだと考えます。痩せる必要がある人は、そもそも太る原因が食べ過ぎなんだと知ることから始めると良いです。

運動に限らず、動いているうちに血糖値が下がってきてしまうことは一生の中で数え切れないくらいやってきます。それに対し、

  • 事前の血糖値が低いからそもそも参加しない・動かない・やめておく
  • 事前の血糖値を普通じゃない範囲で高くしておく

と、自分にダメージを与えたり、引き篭もりみたいになったり、やらなきゃいけない地域活動をサボる言い訳にしたりしてはいけません。自分や周囲の人にとってデメリットでしかないし、時には大きな迷惑です。

動くことと血糖値が下がること、それとどのように付き合っていくかは人それぞれですが、せめて誰にも迷惑を掛けない方法を選びたいものです。僕は自分を傷付けず、誰かにも迷惑を掛けない方法で生きていきます。どうしたら良いかわからない、方法が定まらないという人には、ぜひ、「下がる分は摂取しちゃえ!」をお奨めします。日頃の食生活を乱れさせないことが前提にはなりますが、そんなことは現代の社会人にとっては常識みたいなものです。見渡せばそれくらい自己管理している人だらけです。血糖値が下がるなら糖を摂取、体重が下がるならバランスよく色々摂取。とても自然で安全です。

仙台市の学校給食は本当にここまでひどいんでしょうか。親はよく黙ってますね。

もし、自分の子どもがこんなことされたら本気で怒りますが。給食は義務ではないのだから、管理・運営する能力がないのであればとっとと廃止すべきです。どこの世界に、集金すべきお金を集金せずに放置し、破綻したまま続けられる業務があるんですか、と。

しかし、刑務所の食事と比較されるなんて、自分が関係者だったら恥ずかしくて涙が出ますよ。

インフルエンザに感染しないためには、とにかく接触しないことが大切なのですが、家族が感染したら誰かが看病する必要があります。看病する係になった人、その他の家族、そして感染者にとって大切ないくつかのことを教えてもらいました。

  • 患者を隔離する
  • 顔を合わせない
  • 手洗いうがいをする
  • 消毒する

インフルエンザは空気中に広がって、どこか遠くの感染者から次々に伝染するような病気ではなく、直接の接触や飛沫による感染が主になる病気です。僕もここをよく理解していなかったのですが、基本的に完全に隔離して接触しなければ感染することはほとんどありません。

実際に家族の看病をしてみて、具体的にどうできるのか?について書いてみます。

まず、接触をどう防ぐか?です。自宅2階の一部、部屋・廊下・トイレを封鎖し、患者専用としました。これにより、ドアノブを介して接触することを防げます。飛沫を手で押さえ、その手で接触するのは無意識まで含めて考えると防止できるものではないようで、患者が触れたドアノブは危険。トイレのひとつを感染者専用とすることで、ドアノブを共有する必要がなくなります。連絡は携帯電話を使いました。

飛沫感染の確率を下げるために、感染者と看病する人の両方がマスクをします。そして、同じ部屋にいる時も、顔と顔を合わせる(対面状態にする)ことがないように注意します。そっぽを向く、という表現がマッチします。抱きかかえる必要があるなら、感染者の顔を抱える人の肩の上に乗せることでこの形をキープすることができます。

食事や着替えを運ぶ時には、部屋の中に入らなかったとしても、封鎖区域には入ることになります。飛沫の心配はなくても、接触はしたことになるので、必ず手洗いうがいをします。食器や衣類を回収した時には、すぐに洗う場合以外はビニール袋に入れるなどし、誤って触ることがないようにします。洗濯物がこれに該当します。洗濯する直前までは袋に入れておくべきです。洗濯機に入れた後はすぐに手洗いうがいをします。

 洗えないようなものはアルコール綿で消毒します。アルコールで拭けないようなものは部屋に持ち込まないのが良いです。ミュージックプレイヤーやPSP、NintendoDSなどの携帯ゲーム機が該当します。感染者はリレンザなどのおかげですぐに元気になるため、ほとんど寝て休む必要がない状態で隔離されることになります。子どもなら勉強道具や遊び道具が必須となるでしょう。

その他、家族全員で習慣化したことといえば、起床時、帰宅時、暇なら随時、体温を測ることです。調子がおかしいことを自覚できない場合もあるため、体温を確認することは大切です。万が一感染していた場合にも、早く気付けばそれだけ接触時間を短くすることができます。

今回、感染した子どもの学校は時を同じくして休校になりましたが、明らかな原因があります。休校になる前の週に、新型インフルエンザでの欠席者が多数出ているにもかかわらず、学校が体育館に全校生徒を集合させての合唱コンクールを強行しました。各地で感染防止のためにイベントを中止したり延期したりというのが当たり前になっている中、何を考えてこのようなことをしたのか、残念な感じです。

某新聞の話。

「インスリンを使っている人 = 1型糖尿病患者」と、よくある勘違いをした記者が書いているようです。

インスリンの注射を使っている人を見たら、それが1型である確率よりも2型である確率の方が高いです。すごく大雑把な計算ですが、糖尿病患者全体に対する1型糖尿病患者の割合は、どんなに多く見積もっても10%です。つまり、90%は2型糖尿病患者と言えます。意外かもしれませんが、2型糖尿病患者の中のインスリンユーザは多いようで、25%とも言われています。日本での話です。

世間では「インスリンユーザ = 自己管理ができてない糖尿病末期のダメ患者」という意識を持った人がたくさんいますが、これって100%間違った考え方とバッサリ否定できるとも思えません。実際、そうである場合もあるのですから。

一部は1型糖尿病患者であり、自分では発症も避けられなければ、完治することもなく、生きるために仕方なく注射しています。

一部は積極的に血糖値をコントロールし、経口薬を使わずに注射からの離脱も目標とする前向きな2型糖尿病患者です。

一部は2型糖尿病だけどインスリンがどんどん分泌されなくなってきたなどの理由で、生きるために仕方なく注射しています。

そして一部は生活を見直すこともなく、本当はインスリン注射なんて使わなくても普通に生きていけるのに、または、行けたのにそれを放棄するダメな2型糖尿病患者です。

注射している人を見て、誰がどんな風に思うのも、思う側の自由です。

僕は人前で注射することも、血糖値を測定することもありません。

「恥ずかしいから?」

それは違います。見た人・居合わせた人のほんの一部にも不愉快な思いをさせたくないからです。注射と聞いただけでも気分が悪くなる人がいることを知っています。せっかく楽しい食事に来たのに、病院のにおいが漂ってくるのを嫌がる人がいることを知っています。むしろ、僕だって嫌ですね。

レストランで赤ちゃんのおむつをテーブルで交換した人を見たことがあります。

こういう話をすると、すぐに「恥ずかしくないですよ!」「意外と平気ですよ!」と自分視点の話ばかりする世間知らずが偉そうに語り始めたりします。病気だからこんな程度の低い意識なのか、本人の育った環境が悪かったのかは知りませんが、他者の立場にも「色々ある」こと、嫌だと感じる人がいるかもしれないことを理解しようとしないその考え方が最も恥ずかしいと感じます。他人に配慮した行為で他人に嫌な思いをさせる可能性は低いですが、配慮の無い、自己中心的な行為は少なからず他人に嫌な思いをさせることだってあるのです。

特に、普段は人前で注射しないのに、患者集めて大騒ぎした上、人数が集まればへっちゃら!みたいな顔して人前で注射するような人。軽蔑します。健常者ですら、飲食を質素にして、一生懸命働くことでしか生きられない人が増えている中、病人が、保険で7割を国民みんなに負担してもらって酒飲んで騒いでいるんですよ。こういう人が病気に対するイメージを悪くしているんです。

どんな人から見ても、注射をしているのを見れば「どこか悪いのかな?」くらいは想像できます。よほどのアホじゃない限り、それに対して公的な資金が使われていることも想像できます。それが酔っ払って騒いでいたりするわけですよ。同じ目で見られたら?と想像したら、やっぱりちょっと恥ずかしいかな。

新聞にいろいろ無理して書こうとする心は悪いものではないんですが、大きな影響を与えるメディアを使っている自覚があるのであれば、もう少し取材するなり勉強するなりして、何も知らなかった人が「へえ、そうなんだ。」と正しい知識が得られるようにして欲しいです。

バターやサラダ油を単体で摂取してみればわかりますが、1型糖尿病患者が計算すべきポイントはありません。

ブドウ糖を飲んでテストするOGTTというものがありますが、世の中にはOFTTといって、バターを35gを食べて血糖値を測るテストがあるそうです。よくそんなに食べられるものですね。このテストでは一般的に血糖値は上がりませんし、健常者が受けた場合でもインスリンの分泌量はテスト前と変化ありません。

1型糖尿病患者が油物を食べると、4時間とか6時間とか経ってから血糖値が急上昇することから、まるで油でガンガン血糖値が上がるかのように勘違いしてしまうようです。超速効型の効果を表すグラフによると、インスリンの効果は4~6時間くらいで切れます。ピークが1時間や2時間であることから、効いている時間が2時間くらいであると勘違いしてしまいがち。実際、油脂が多くなると、一緒に摂取した炭水化物を吸収するために必要な時間は、超速効型インスリンの効果がある時間を越えてしまいます。それは、インスリンを注射せずに炭水化物を摂取したのと全く同じことで、それはそれは血糖値がびっくりするくらい急速に上昇しても当たり前の話です。

もし、油脂にそれほど血糖値を上げる力があるなら、非常食、いや、食料に困っている国への援助は炭水化物中心のものをやめて脂質中心にすべきです。同じ重さで言えば、炭水化物に比べて脂質はカロリーが2倍以上。有利じゃないですか。実際には脂質を摂取しても何時間経っても期待するような血糖値の上昇はないので採用されないのですね。

ところで、OFTTですが、血糖値やインスリンの変化を3時間程度しか観察していないのが一般的なようです。それはそれで実験の意味が薄い気がします。実際、12時間、24時間と食事もせずに観察しても、「うわっ!食事から半日も経ってるのに急に血糖値が200mg/dlを超えた!」とかはないです。

でも、人間の体はうまいことできているので、炭水化物をほとんど摂取せずに、脂質とたんぱく質しか摂らないような生活をすると、ちゃんと血糖値は上がるようになってます。当然、こうやってできた血糖の代謝にもインスリンが必要なので、1型糖尿病患者が炭水化物を一切排除したとしても、インスリンの注射からは一生逃れられないわけです。納得。

受診性低血糖?

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毎月受診する度に昼食後の血糖値が低くなります。

僕は平日の午後に予約して毎月受診しているのですが、会社を出るのがだいたい昼食2時間半後。病院で採血するのがおよそ昼食3時間後になります。

普段は昼食2時間後の血糖値は100~130mg/dlくらいなのですが、受診日は食前とほとんど変わらない状態で、70~90mg/dlであることが多いのです。食事の内容も注射の単位数もいつも同じなので、血糖値が低くなる原因というか要因に思い当たるものがありません。

可能な限りですが、受診日は昼食1時間後と2時間後の血糖値を測るようにしています。車で移動するので、低いといけませんし、普段見たこともないような高い数値も受診前には困ります。通常、食後1時間の血糖値は食後2時間よりも高いことがほとんどですが、受診日の昼食後は食前・食後1時間・食後2時間の値がフラットで変動が小さいのです。

仕事の内容もいつも通りデスクワーク中心で、特に違いはありません。違いがあるとしたら気分的なものでしょうか。仕事を午後早めに終えてしまうという非日常。

昼食2時間後の血糖値が食前と変わらなくても、その後下がらずにそのままフラットに過ごすこともあれば、3時間後には下がってしまうこともあります。そうなると、採血の時間が合致してしまうため、病院での検査結果が低い状態になってしまいます。すると、診察室では「大丈夫ですか?」などいろいろと聞かれてしまうので面倒です。自覚はあるので待合室などでブドウ糖のタブレットをこっそり摂取していますから、きっと診察室に入った頃には80mg/dl前後に調整されているはずです。ケロっとした様子を見て、無自覚性低血糖を疑われているのでしょう。

この受診性低血糖(造語です)は、時としてソモジー効果を引き起こしてしまうようで、普段なら安定しているはずの夕食前血糖値が100を超えてしまうことがあります。待合室でブドウ糖摂取した時には夕食前血糖値が高くならず、「これくらいの症状なら無視でいいや・・・。」と対処せずに放っておいた時に高くなります。血糖値を上げるホルモンが通常よりもたくさん分泌されるシーンを作ってしまうと、必要な分を超えて分泌されてしまうわけで、それに対応するインスリンを自前で用意できない1型糖尿病患者は容易にコントロールを崩してしまいます。状況にもよりますが、食後3時間くらいで低血糖気味の時は微量でよいのでブドウ糖で調整してしまった方がトータルでは血糖値を低く保つことができるようです。面倒なんですけどね。

バナナダイエット

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最近、スーパーマーケットなどの店頭ではバナナが品薄みたいですね。バナナダイエットというものが原因のひとつだそうですが、本当にもうね、アホかとバカかと。

僕も子どもの頃太っていたのでよくわかりますが、まずこれだけははっきりさせておかなければなりません。

  • 子どもの肥満は100%親の責任である
  • 大人の肥満は100%本人の責任である

太っている人、かつ、上記をすぐに頭から否定したくなる人は一生太ったままかもしれません。誰かのせいにしたり何かのせいにしたりと、原因を自分の食事以外のところに求めることが太る原因であることに気付かないのに、うまく自分の体がコントロールできるはずがありません。こういう人は何かマヌケなダイエットで一時的に体重を減らすことができたとしても、死ぬまで維持するのは無理です。どうせまた太ります。

バナナダイエットに限った話ではありませんが、何か単一の食事にしたりであるとか、絶食するであるとか、そんなものをありがたがっていることほど馬鹿げたことはありません。それまでの生活で太ってしまったのに、一時的にそんなことをして何になるのでしょうか。

そういうダイエットをしている人は、それがいつか「終了」すると思っています。その時点でアウトなのです。終了を迎えて元の生活に戻れば、それまでのダイエットと同じかそれより短時間で元の体重に戻り、そして、元の体重以上に増えることもよくあります。

ダイエットの標的にした食事以外ではブタのようにむさぼり喰い、酒を飲み、歯も磨かずにゴロゴロし、体重計に乗って嘆いてはお金を払ってくだらないジムに通い、醜いぜい肉を揺らしながら臭い汗を撒き散らし、そして疲れた疲れたとぼやきながら、思いついたように昼飯はダイエットクッキーやダイエットケーキと名づけられた家畜のエサのようなものを食事の代わりに肥大しきった胃へ流し込む生活。

・・・と上記を見るとどんな化け物だよ・・・と思ってしまうのですが、いやいや、多いのですよ、こういう人。そんなの一生やるんですか?と。仮に続けられたとして、それって生きてる実感あるんでしょうか。

僕は学生時代に柔道をやっていた頃は今よりも30kg以上重い、重量級選手でした。当然、選手じゃなくなり、普通の社会人として生きていくにはそんな体は必要ないので痩せました。体重を減らすために特別な運動や特別な食事が必要なのではなく、普通に生活し、普通の食事内容で、わずかに(食べてる本人が減っていることに気付かないくらい)バランスよく食事の盛り付けを減らすだけです。

たったそれだけのことなんですが、当たり前に痩せます。当然です。どんなに少しでも、食べている量が少ないのですから。たったそれだけのことなので、体重が標準的なものになった時に食事の量を元に戻してもほとんど何が変わったのか気になりません。

糖尿病の患者になっても全く同じで、体重をコントロールするのに特別なルールはありません。その他の病気で普通の食事が取れない状況にならない限り、家族と同じものを食べながらできます。

よく、インスリン注射をすると太るとか言いますが、そう感じるのに食事量を調整しないのは、単純に「食べすぎで太ってる」だけですし、それに気付かずに「ランタスにしたら太る!太る!薬のせいだ!注射のせいだ!!」とわめき散らすのは誰かが止めてあげないといけないのかもしれませんね。使う薬剤の変更によって、代謝のリズムやバランスは変わる可能性はあるのだから、必要な食事量が減ったのであれば、食べる量を合わせて減らせばよいだけのこと。そんなものは病気があろうがなかろうが関係の無いことです。以前と食べる量が変わらないのに最近太るんだよな~と思えば誰だって食べる量を減らします。

そういう、当たり前のことを当たり前と思わずに、何でもインスリンや病気のせいにしている人って多いですよね。そういう人に向かっていちいち何か言ってあげるのは医者や家族だけで十分だと思いますし、僕も面と向かって言ったりはしないのですが、そういう人たちって医者や家族がせっかく言ってくれてるのに、「あいつはわかってない!」みたいな状態になって、結局一生太ったりダイエットだと騒いだりを繰り返していくのでしょう。

そして、そういう人たちの大騒ぎに巻き込まれて今日もバナナは品薄なのです。いやはや、困ったものです。なぜって?僕はバナナが好きなので毎朝食べているからなのですよ。えへへ。

価格が上がるのは別にいいですけど(欲しい人同士での価格の引っ張り合いは、この社会の中ではとても正しいことだから)、価格が上がる暇も無く品物だけなくなるのはやめて欲しいですね。多少ボッタクリ気味でも最後の少量が在庫として残るように売る側も調整すべきです。

というわけで何かひとつのものを食べるだけのダイエットなんてやめて、普通の食事しましょうよ。>痩せたい人

ストレスによって血糖値が高くなるという話がありますが、病気でなければ血糖値が上がったりはしないのだろうと思います。

ストレスがあると血糖値を上げる作用のホルモンが分泌されますが、通常であればそれで上がった血糖値に反応してインスリンが分泌されるため、結果として血糖値は正常範囲に保たれます。

1型糖尿病の場合、このように食事や通常のホルモン分泌の予測からはずれた血糖値上昇の要因に対しては無防備であると言えます。自分でインスリンを分泌することができない(インスリンの自己分泌が残っている人は例外)のですから、計算外に血糖値が上がってきたら、それはそのまま上がりっぱなしになってしまいます。

ストレスなどで血糖値が上がると言っても、絶食状態なら血糖値を上げるホルモンがいくら分泌されても上がるわけないので、結論、蓄えてあるものが尽きればそれ以上は上がりません。よって、どんなにストレスがあっても、無尽蔵に血糖値が上がるわけではないので、ちょっと怒ったり興奮したりしたくらいで100mg/dlも200mg/dlも血糖値が上昇することはほとんどありません。せいぜい30mg/dl~50mg/dlがいいところで、それ以上上がるようであれば、それは偶然ストレスと重なっただけで、実際は食事の計算ミスか何かでしょう。

このように不安定で不確定な血糖値変動ですが、僕の場合暑さによって血糖値がじわじわ上がるのを実感します。すごくわかりやすいのが夕食前血糖値なのです。摂氏30度を超える気温の中移動したりしていると、夕前100mg/dlを超えていることが多かった7月・8月ですが、最近涼しくなったなと思ったら、途端に70mg/dl~90mg/dlに落ち着くようになりました。

平日の昼食はほとんどがお弁当なので、計算を外すことはほぼ100%ありません。つまり、夕食前の血糖値がはずれるとしたら、ほぼ昼食の計算ハズレではないと経験上言えます。平日の夕食前血糖値について振り返ってみました。100mg/dl以上だった回数をカウントします。

年月回数
2008年4月 1回
2008年5月1回
2008年6月2回
2008年7月8回
2008年8月6回

8月はまだ1週間残っているのでカウントが増えるかもしれません。こうして見ると、やはり7月から急に増えたのがわかります。昨年もこんな感じでした。夏でも雨などでピョコっと涼しい日があったりしますが、そういう時はやはり夕食前の血糖血が高くならずに済みます。

暑さによって血糖値がじわじわ上がるのですが、その影響を強く受ける時間帯は、昼食の超速効型の効力が低下~終了の食後4時間後以降辺りからのようです。そもそも中間型を寝る前に1回打つだけのスタイルでは、夕食前のこの時間帯に超速効型も中間型ほとんど仕事していないわけで、血糖値を上げるホルモンに活躍されてはなす術がありません。

いつもいつも暑さのせいで、一定で血糖値が上がるのが確定しているなら調整しやすいのですが、暑い日ばかりとは限らないので余計な調整を入れたがために予測をはずして低血糖というのはいただけません。なぜなら、この時間帯は自動車の運転をしている可能性が高いからです。運転に支障が出るような低血糖にはならないでしょうが、低血糖の症状を感じたらなるべく測定してからブドウ糖や砂糖を摂りたいと考えている以上、運転中は鬱陶しいです。

よって、暑さで多少高めになる分は、今は積極的に対処しないことにしています。昨年はその結果HbA1c5.2%まで上がりましたが、今年はどこまでいくでしょうか。9月、10月の検査結果が楽しみです。

休前日は朝方まで遊んでいることが多いです。

基礎インスリンとして中間型を寝前1回打ちしている都合上、明るい時間帯は基礎インスリンがほとんど切れている状態で毎日を過ごしています。

それでも高血糖状態にならないのは、朝食や昼食の時刻がある程度決まっていて、超速効型が決まって注射されることがわかっているからです。基礎がなくても、食事ごとの超速効型でついでに代謝されているので目立った高血糖にならないだけと言えます。

つまり、食事抜きが苦手ということです。

夜通し遊んで朝寝て、昼前に起きる。昼食前の血糖値を測定すると110mg/dl前後、悪い時は120mg/dlまで上がってしまっています。この時、朝寝る前の血糖値が80~90mg/dlであることがほとんどなので、5時間か6時間の睡眠中にじわじわ30mg/dlくらい上がってきていることになります。

これが平日にも発生しているのかどうかは睡眠のリズムの関係もあって僕には正確にはわかりませんが、対処しなければ毎週末に食前高血糖を発生させてしまいます。食事抜きだから完璧には対処できなかったとしてももう少しなんとかしたいところです。

そこで、徹夜明けの朝、寝る前に中間型を少し打つことにしました。最初は1単位から試して行き、低血糖にならずに高血糖も回避できる量を探りました。僕の場合、朝寝る前に中間型を4単位打つと昼前が100mg/dl未満に抑えられる可能性が高いようです。

それ以来、徹夜+朝食抜きで昼まで寝る時には、朝寝る前に中間型4単位が習慣となりました。しかし、それでも完璧ではなく、前日の遊び具合+徹夜で食べたものの後遺症によっては起きた時(昼前)に120mg/dlくらい行ってしまう事も度々あるのですが。それでも対処なしよりはマシだと考えています。

中間型は超速効型と違い、多く打ってしまった時の低血糖の対処が長時間に渡るため、あまりテクニックを駆使して弄り回さない方が良いと考えているので、今はこの程度しか応用できていません。

インスリンの注射をするようになって初めて気になったのが「そもそも病気になる前はどれくらいのインスリンが必要だったのか?」です。

結論から言うと、注射している量に近いはずです。では、注射を初めて導入するときに、目安となる値はどのように求められているのでしょうか?

インターネット上の情報はいろいろありますが、どうやら「体重1kgにつき・・・」という表現が一般的なようです。肥満がなければ(標準的な体重であれば)、かつ、食事の内容(炭水化物の占める割合)が一般的な日本人であれば、体重の0.5~0.7倍の単位数のインスリンが必要だそうです。

1型糖尿病でも、太っていたり運動していなかったりと、2型糖尿病に近いメタボ具合の人もたくさんいますから、インスリンが体重の1倍、もしくはもっと多く使われている場合もあるようですが、体の小さな女性であれば、25単位くらい、体の大きな男性であれば50単位くらい使っていたりするようです。

僕の場合だと、体重74kgでインスリンは超速効型26単位+中間型10単位で合計36単位使っています。発症当時は自己分泌が残っていたのでもっと少ない注射量だったのですが、運動量や食事の内容から考えて妥当な量になりました。ご飯やパンが多い食生活になれば、50単位くらいは使うと思います(普段は白米なら200g、パンなら6枚切り2枚が僕の標準量です)。

太ったり運動しなくなったりすると、いつもと同じ量の食事と同じ量のインスリンなのにコントロールが悪くなった経験があります。インスリン抵抗性というほどの状態ではないにせよ、必要とするインスリンの量が確実に多くなります。それまで足りていたものが足りなくなるには理由があるわけで、それが生活習慣として良くないものであるならば、インスリンを増やして対抗するのではなく、生活をまともにしなくてはいけませんよね。

1型糖尿病で血糖値のアップダウンが激しく、全体としてもコントロールが良くない人で、一日のインスリン量が多い人は改善すべき点をノートにまとめた方が良いかもしれません。なぜ多くのインスリンが必要になってしまうのか、納得できる点と異常な点に分類すると意外と悪いところってあるものです。

1型糖尿病は生活習慣病ではないので、2型糖尿病のような食事制限は必要ありません。よって、なんでも自由に食べられます。

とは言うものの、何かを食べる度に血糖値をむちゃくちゃに変動させ、コントロールを失うようではあっという間に合併症になったり、死亡するまでの期間が短くなったりします。それでも幸せな人はむちゃくちゃで良いのでしょうが、僕はそんなの嫌です。

というわけで、好きなもの食べつつも、それなりにコントロールできる方法について考えます。

まず、インターネットで検索して一番簡単に見付かり、多くの人が実践するであろう方法について。それは500ルールとか1800ルールなどという言葉と共に登場することが多いみたいです。1単位のインスリンで代謝できる炭水化物の重さについての計算方法です。

  • インスリンの単位数
  • 炭水化物の重さ
  • 血糖値

これらには不確定な変動要素を除いてざっくりと計算できる、大雑把な関係が存在しているはずで、それを簡単にまとめたものが500ルールや1800ルールです。

(インスリン1単位で代謝できる炭水化物の重さ) = 500 ÷ (1日のインスリン総量)

(インスリン1単位で下がる血糖値) = 1800 ÷ (1日のインスリン総量)

また、義務教育の数学の教科書を読んだことがある人なら、上記のふたつの式を見ることで、炭水化物をどれくらい摂取すると血糖値がどれくらい上がるのかが見えてくるでしょう。

一般的には、インスリン1単位で代謝できる炭水化物の重さは10~15gになるようです。僕の場合は1日の総インスリン量からは計算が外れますが、インスリン1単位で12gの炭水化物を代謝することができるようです。もっと数字を丸めて、次のように定義してみました。

炭水化物12g = インスリン1U(単位) = 血糖値50mg/dl

(炭水化物1g = 血糖値4mg/dl と換算)

数学的に矛盾が無いように書くと血糖値は45mg/dl、炭水化物は12.5gとすべき(1日の総インスリン量を40単位と仮定)なのですが、50mg/dlの方が簡単に応用できるため、このようにしています。

応用範囲は意外と広いというか、むしろ、生きていく上で遭遇する多くのシーンで活躍してくれます。

 

【応用1】食事・おやつ

 「このチョコレート食べたいんだけど、注射どうしたらいいんだろうか・・・?」このお菓子の箱には栄養成分表示があり、「炭水化物37.1g」となっていました。そこで、

37.1[g] / 12[g/U] = 3.1[U]

という計算によって、超速効型を3単位注射することに決めました。

 

【応用2】低血糖

「なんかフラフラするな・・・。」食後5時間で体調の変化を感じたので血糖値を計測してみると57mg/dlでした。食事から5時間経過しているということで、通常であればだいたい次の食前血糖値に等しいはずで、平均的には70~90mg/dlのはず。よって、現在は20mg/dlくらい低くなってしまっているということになります。そこで、

20[mg/dl] / 4[mg/dl・g] = 5[g]

という計算によって、炭水化物を5g摂取すべきだとわかりました。そこそこ短時間で血糖値を上げるために、スティックシュガー6gを1本飲みました。おそらく血糖値が25mg/dl前後上がるものと予測しました。2・3分で低血糖の症状がなくなり、次の食前血糖値は79mg/dlだったので予想の範囲内でした。こんなに簡単な計算ができるだけで、低血糖の対応としての補食で血糖値を無駄に上げてコントロールを乱すという間抜けな生活をせずに済みます。

 

【応用3】食前血糖値が高かった場合の調整

さて、これから夕食です。普段は食前血糖値が80mg/dlくらいのはずなのに、今日のお昼ご飯のインスリンの計算をはずしてしまったようで、食前血糖値が117mg/dlもありました。普段よりも37mg/dl高く、コントロール上限の99mg/dlから見ても18mg/dlのオーバーです。

お腹もあんまり空いていなかったので、通常の食事量よりも白米を少し減らすことにしました。食べたくないのだからちょうど良かったです。

普段の血糖値との比較、また、コントロール上限との比較からざっくりと考えて、25mg/dl分相当の白米を減らすことに決めました。白米の重量の炭水化物重量比は37%と考えて、

25[mg/dl] / 4[mg/dl・g] / 37% = 17[g]

という計算で、いつも200g食べている白米を183gに減らしました。ほんの一口なんですけどね。

逆にお腹がいつもよりすごく空いているから、ご飯とインスリンを両方増やして血糖値も合わせていく日もあります。

通常であれば、超速効型インスリンを3単位増やして、ご飯を100g増やせば計算が合いますが、上記計算で血糖値を合わせるために17g減らすことがわかりますから、今日の場合はインスリンを3単位増やし、ご飯は83g増やせば良いということになります。283gのご飯・・・。どう見ても何かのどんぶりです。大盛りです。

ちなみに、すき家の牛丼の大盛と特盛、メガ牛丼はどれも白米320gです。

応用3で出てきた、白米の重さの37%が炭水化物の重さに相当する・・・という考え方は別の機会に少し詳しく書いてみたいです。この考え方ができれば、いろんな食材に対する応用計算ができるようになります。より自由に食事しつつ、血糖値をより良くコントロールできることになります。

普段の食生活

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入院中は完全に2型糖尿病患者として扱われていたため、出てくる食事はいわゆる「糖尿病食」。失礼な言い方かもしれませんが、普通の感覚から言えば食事というよりむしろエサに近いです。

そもそも日本の2型糖尿病治療でいう食事療法というのは、カロリーしか見ていない時点で血糖値をコントロールするという目的が皆無であると言えます。カロリーは体重をコントロールする上で大切な数値になりますが、カロリーと血糖値の間には数学的な関係が成立していない以上、血糖値をコントロールする上でカロリーに目が奪われているのは大変間抜けな話です。

事実、病院で出てくる食事というのは、カロリーは計算されていますが、注射の単位数を固定していると血糖値が乱高下しました。今思えば当然の話です。この食事、炭水化物が大きく変動してしまっているからです。

そもそも炭水化物・たんぱく質・脂質に分けて考えると、たんぱく質と脂質は血糖値をほとんど上げません。詳しいことは代謝の専門書などに書いてありますが、必要最低限の炭水化物が摂取できている状態であれば、わざわざたんぱく質や脂質を効率が悪さを無視してまで糖に変換しません。使いやすいものから使うのが効率が良いです。よって、血糖値に直接的・短時間で影響を及ぼすのが炭水化物となるわけです。

つまり、何も考えずにいつも同じように注射する単位数を固定していても、かなり安定した状態で血糖値をコントロールするために必要な食事について考えれば良いということなります。

食事のバランスは各家庭・個人・国・宗教によってさまざまで、どれが正しいということはないと思いますが、大切なのは、毎日の食事の内容をそれなりに揃えるということだと考えます。

一番シンプルなところで言えば、食事全体のカロリーが炭水化物・たんぱく質・脂質のそれぞれでどのくらいの割合になっているかを見るとわかりやすいです。日本で良く奨められているのが、

  • 炭水化物60%、たんぱく質20%、脂質20%

というバランスではないでしょうか。現在の日本で食事にあまり気を使っていない人であれば、

  • 炭水化物30%、たんぱく質25%、脂質45%

など、油脂類の摂取が大きく割合を占めている場合もあるかもしれません。これはこれで、悪くはないと考えています。国全体でこのような栄養バランスで成り立っているところもあるはずです。

大切なのはここからで、食事全体のカロリーを気にしつつも(太ったり痩せたりしたくないので)、この割合を日々大きく変動させないということです。だいたい毎日似たようなバランス・量で生活するという当たり前のことが血糖値のコントロールにはとても有利です。

僕の場合だと、普段の食生活では炭水化物を1食でだいたい100gくらい摂ることにしています。炭水化物の摂取量が決まってしまえば、注射の単位数もほぼ決まります。だから、普段の食事の時には何も考えずにいつも同じように注射を打って、それで血糖値はそんなに気にしなくても正常な範囲でいてくれます。

ちょっと食事には気をつけている家庭(最近だと幼稚園や小学校でも食育に関する講演会がありますね)では、こんなことは当たり前なのですが、少なくとも我が家では、僕の発症前はかなり無頓着でした。食事の量やバランスは毎日変動していました。

発症をきっかけに、子どもも食べている家庭の食生活について見直すことができました。結果として、血糖値のコントロールもついでに楽になったということなので、最初からそこを目標にはしていなかったのですが、気付いて良かったと思います。

普段、ちゃんと安定した食生活をしていると、たまにそこから外れるような食事をする時にも、普段の基準と比較して予想・算出される必要インスリン量と、食事そのものを分析して算出される必要インスリン量の2本立てで計算ができるため、計算を大きくはずすことが極端に少なくなるという強烈なメリットがあります。

いつもの食事とは大きくかけ離れたメニューでも楽しく食事しながらコントロールもバッチリ決めるためには、日頃、子どもも含めて安心して過ごせる安定した食生活が大切だと思います。

発症というか、1型糖尿病が発覚した時、通常では考えられないレベルで血糖値が高い状態でした。携帯型の血糖値測定器で測定できる上限を超えているレベルです。人によっては意識が保てなくなることもあります。

入院したところでそれが簡単に下がるはずもなく、いや、下げようと思えば下げられますが、危険性も否定できないので甘めにコントロールされます。入院初日、2日目辺りでは、食前でも300mg/dlをオーバーしていました。食後では500mg/dlオーバーも見ました。測定上限が600mg/dlなので、測定できる範囲に入っただけでもマシなのですが。

7日間の入院、そして退院となったわけですが、その時の血糖値はどうだったかというと、食前では150mg/dl前後も珍しくなく、食後では280mg/dl前後もガンガン発生していました。

こんな調子では短い期間で合併症だな・・・と、焦りを感じました。

しかし、病院では2型糖尿病の患者に対するものと同じような、食事制限がどうのとか運動が大事だとか、実に役に立たないことしか教えられていなかったため、何をどうしたら良いのかわかりませんでした。

そこで、インターネット上で1型糖尿病でもコントロールを良い状態でキープしている人を探せば何かヒントを得られるのではないかと考え、必死で調べました。意外とすぐに見付かりました。発症以来ずっと、ほとんどの月でHbA1cが4%台の人のブログです。

この時の衝撃は今でも忘れられません。1型糖尿病では食事制限なんて必要がないこと、家族と同じものを食べ、食べるものに合わせて注射の使用量を自在に変更し、比較的自由にしていても血糖値はちゃんとコントロールしていける、その実例が目の前にあるのですから。

良い結果にも悪い結果にも必ず根拠がある。その人の何が素晴らしくてその結果が得られているのか、自分なりに考え、真似できる部分は真似することから始めました。

すると、2週間程度で食前血糖値は80mg/dl前後で落ち着き、食後もほとんどが100~120mg/dl程度で、140mg/dlを超えるような高血糖状態もほとんど見ることがなくなりました。

そして、退院から3ヶ月、やっとHbA1cが初めて4.9%になりました。それ以降、気候の変化にどう対応したら良いのかわからなかった時期などで5.2%くらいまで上がってしまったことはありますが、大体HbA1c4.8%~5.2%の範囲でキープできています。

以降、目標はHbA1c4.8%~5.2%、できれは4.9%でぴたっとキープ、と定めました。

食事が自由にできなくて困っている人や、いまいち血糖値のコントロールがうまく行かなくて困っている人は、自分の理想とする状態に近い人を良く観察することをお奨めしたいです。他人の良いところ、その根拠を自分で並べてみること、真似してみることは必ず役に立ちます。

まずは参考になる、コントロールの良い人のブログを定期的に巡回するところから始めるのが簡単です。

糖尿病と聞くと、即座に自己管理できない人や生活習慣病というイメージを抱く人が多いのですが、全てに当てはまるわけではないのにな、と寂しく思うことがあります。

結論から言うと、2型糖尿病は生活習慣病ですが、1型糖尿病は生活習慣病ではありません。残念ながら、1型糖尿病は病気になりそうだという前兆もなければ、発生の原因も良くわかっていないため、発生を予防するとか治すとか、そういう概念がありません。食事や運動などの生活習慣の悪さから発症するものではないので、本人の意思でどうにかできるものではありません。よって、生活習慣病ではないのですから笑いながら、「贅沢病だよね!!!」なんて言われるとあまり良い気分はしません。知らないから言ってしまうだけでしょうから、そんなに悪意はないでしょうが。

避ける方法も治す方法もないと聞くと、誰でも絶望的になりそうです。僕もてっきり2型糖尿病だと思っていたので、「食事とか運動とか強制されちゃうんだろうな・・・頑張らないとな・・・。」などと入院中に思っていたわけですが、検査の結果1型糖尿病だと告げられた瞬間にやっぱり絶望感はありました。放置したら短期間で死んでしまう病気ですから。

とはいうものの、20世紀前半にはインスリンについての研究が進んだために、そうそう簡単に死んだりしない病気になりました。治療の方針は「すい臓が分泌できなくなったインスリンを注射で外部供給し続けること」です。つまり、一生注射しなければ生きていけないとも言えますし、注射さえしておけば生きていけるとも言えます。絶望していても生きていく上でメリットはありませんから、とりあえず生きていけるんだということで明るく考えることにしました。

このインスリン注射に依存した状態は、生活習慣病ではない1型糖尿病にとっては必須の状態です。1型糖尿病の全員が注射や専用のポンプを使ってインスリンを供給しなければ生きていけません。食事をどんなに工夫しようが、どんなに激しく高負荷で長時間の運動をしようが、それでは一切解決できません。

同じ状況として、生活習慣病である2型糖尿病で病状が進行して食事や運動では既に解決できないほど悪い状態になった場合の最終手段として注射が処方される場合と、すい臓の負担を一気に解除するために処方・・・つまり、2型糖尿病の発症初期だけ利用する場合があります。世間で多く知られているのが前者だけだったりするので、1型糖尿病や2型糖尿病発症初期の人も全部含めて「インスリン注射している人はその内死ぬ末期患者かつ節制できないダメな奴」くらいに思われていたりします。

医者や看護師みたいなプロでさえ、そう思っているのがいます。だから、世間一般の人がそう思ってしまうのも仕方が無いことです。それだけ実際に自己管理できないダメな2型糖尿病患者が世間には溢れ返っているということですから、同じ道具を使っている1型糖尿病患者も同一視されることは最初からそう理解しておく方が賢いと考えています。

というわけで、僕は本当に必要最低限の人にしか自分の病気のことを告げていませんし、注射や血糖値測定器などのデバイス類を使うところはもちろん、その所持さえも見られないように気を付けて生きています。コソコソしているようにも思いますが、変に勘違いされて不当な評価を受けるくらいならこっちの方が少しはマシだと結論付けました。

(2型糖尿病の一部の人に対しては大変嫌な、失礼な書き方ですが、同一視されたくないという考え方をしている以上、これが正直な気持ち、正直な書き方です。)

プロフィール

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ハンドルネーム:BIZ(ビズ)

1型糖尿病。30代で発症。超速効型(ヒューマログ)と中間型(ノボリンN)の注射を使っています。HbA1c4.9%前後(HbA1c4.8%~5.1%が目標)。低血糖はあまりないです。

…とは言うものの、食事や運動などに対する挑戦・失敗・反省は繰り返しています。データを集めて有効活用できれば失敗は無駄ではないと考えます。

毎食後、短時間で血糖値のコントロールと肩こり解消に高い効果があるオリジナルの「俺体操(オレタイソウ)」をしています。

腕立て伏せや腹筋を中心とした筋力トレーニングも続けています。各部位を7日に2回のスパンでやっています。頻度が低いので生活の負担にはなりません。

会社員として働いています。睡眠時間は4~6時間は取れるように努力してます。仕事は自分の病気の都合よりも優先されると考えますが、仕事が忙しいことを理由にコントロール・その他を投げ出すようなことはしません。

男性です。妻子有。結婚後に発症しました。子は発症前に生まれたもので、発症後に生まれた子はいません。

身長180cm、体重74kg。胸囲108cm、胴囲82cm。柔道初段。運動よりも勉強が得意なタイプですが、勉強よりも運動で表彰される機会が多い子ども時代を過ごしました。

趣味はドライブ、テレビゲーム。そして、30歳を過ぎてから突然目覚めたアニメ。

2chは割と見る方です。肯定的に捉えています。