1型糖尿病らくらくコントロールで「血糖値」と一致するもの




家の大掃除などで動き回っていて低血糖になることがあります。予定していたよりも運動量が多くなったり、時間が長くなったり、原因はいろいろあります。

しかし、それって砂糖でも飲んでおけば良いだけの話。低血糖を理由にして続きをせずに他人に仕事を押し付けるのは病気を理由にした怠惰です。嘘をついて騙しているだけなのです。自分で血糖値を上げることができない、意識のない状態や思考力の極端に低下した状態になっているのであれば別ですが、そんな状態まで行っていたら、「具合が悪い」と自分で言うことすらできません。

「低血糖だから~」と何かをサボろうとしたら強く非難してOKですね。ほとんどの患者にとって、意識さえあれば、どんな低血糖でも捕食で血糖値を上げることが可能であり、そんなのはすぐに回復します。それが不可能だと主張するような患者がいたとしたら、きっと普段生活もままならない重症患者なのでしょう。いたわってあげましょう。酒やお菓子や娯楽なんてまず無理ですね。

まあ、十中八九、病気に甘えたウソツキです。こういう連中のせいで病気について正しい理解が得られなくなるのです。

1型糖尿病の病態改善 林教授(徳大大学院)ら発見

1型糖尿病が完治しない理由。そのひとつに、自己免疫が抑えられないというのがあります。自分で自分の細胞を攻撃してしまうのですが、それでも細胞はなんとか増殖を繰り返し、またまた攻撃を受け、元に戻ることができません。

1型糖尿病の検査をするとき、この抗体が陽性であるとほぼ確実に1型糖尿病と診断されます。ほんの一部、既に抗体が陰性である人もいます。

抗体が陰性であるというのは何を意味するのか?それは既に攻撃対象が全滅しているということです。

抗体が陽性であるというのは、攻撃対象がいるということです。膵臓辺りで今でも攻防が続いている状態です。

冒頭のニュースは、免疫細胞などが持つ、たんぱく質を分解する酵素である「カテプシンL」の働きを抑えることに成功した、というものです。自己免疫を抑える方法として大変画期的です。多くの1型糖尿病患者は今でも細胞が増えようとしている状態であり、免疫細胞の攻撃を抑止することさえできれば、勝手に細胞は復活していき、インスリンの自己分泌もどんどん回復していきます。素晴らしい発見です。

現在、自己分泌が少しでも残っている人は、この治療法の対象者で間違いないと思います。

一方、自己分泌が完全に枯渇している人でも絶望するには早いと思います。枯渇というのは、検査できる下限を下回っているものは全部を枯渇と表現しているだけで、実際に細胞が全滅していることをいうのではないからです。

抗体検査で陰性が出ない限り、自己免疫を抑えることで病気が少しでも回復していく可能性があります。

この手法はあらゆる自己免疫で効果を発揮しそうですし、もっと研究が盛んになればいいと思います。とても明るいニュースですね。実用化されるころに自分の細胞が全滅してて治療が受けられないかもしれませんが。そうならないように、HbA1cは低く、1日の中の血糖値のアップダウンも小さくしておくことが大変重要です。残っている細胞に負担を掛けていては全滅が早まってしまいます。フラットなコントロールを。

貧血とHbA1c

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病院で貧血を疑われました。理由は「HbA1cが低いから」だそうです。

細かい検査をしましたが、結果は正常でした。黙っていれば不健康な病人だとはわかりにくいくらい、きれいな結果でした。

貧血にもいろいろあるので一概には言えませんが、HbA1cの意味を考えれば、貧血のせいでHbA1cが低く(血糖値のコントロールが良く)見えるのも当然です。本当のHbA1cは悪い状態なのに、貧血が原因で値が低くなり、血糖値のコントロールが良いと勘違いしてしまうのは怖いことだと思います。

様々な問題が起きていないかどうかを疑ってくれる主治医は、優しくて気の利くおばさん(失礼)です。

人間の体の中に埋め込まれるICチップ。現在はほとんどが認証に使われるものみたいですが、これを意図的にコンピュータウイルスに感染させる実験が行われたそうです。

結果、認証システムなど、感染した人間以外のシステムを麻痺させることができるみたいです。これを応用することで、例えば、ICチップを埋め込んだAさんとBさんがいたとして、Aさんが感染したコンピュータウイルスによって、BさんのICチップも感染する、ということだって考えられます。

これだけを聞くとSFかな?とも思えますが、本当にファンタジーなお話でしょうか?

認証に使うチップだけではなく、例えば、ペースメーカー。これもより高度にプログラムによって制御されるようになります。体の外ではなく、鎖骨付近、体内に埋め込まれるものです。

他にも、視覚や聴覚を補う機器もより高度になっていきます。そして、インスリンポンプ。単に決められた単位時間に決められたインスリンを放出するだけでなく、時間帯に合わせて放出されるインスリンが増減されます。近い将来、その時の血糖値に合わせてインスリンを増減するようになり、食事のたびに自分でボタンを押す必要すらなくなるでしょう。

まさに、人間が生きる上で高度な制御を必要とするICチップやそれに類するものへの依存度は高まるばかりだと言えるのではないでしょうか?

現在は普及率が低く、機器も高度ではありません。普及率が低いものはコンピュータウイルスの標的になりにくいのでそれほど危機感もありません。しかし、特定のシステムへの攻撃の踏み台としてはそこそこ狙い目になる気がします。思考し、自律的に移動するICチップとなりえます。

クローズドループポンプが普及する頃、人間はその体内に複数のチップを含むシステムを持ち合わせている可能性があります。例えば、住居設備へのログインを司るチップ。防犯設備と空調などと組み合わせると、独居老人でも快適で安全な生活が可能になるかもしれません。

こういうコンピュータウイルスができたとしたらどうでしょうか?インスリンのポンプを制御し、インスリンを急激に放出する。対象者が1人暮らしであることや現在眠っているのかどうかなどはセキュリティーシステムのログから分析すると割とわかりやすいです。血糖値の急激な低下をセンサーがキャッチしても、フィードバックできないようにブロックしつつ、インスリンを更に追加。重篤な状態を察知して自動通報するシステムも妨害。生活反応を調査して普段と違う生活パターンであることを突き止めた外部の管理業者がチェックを入れるも、正当なパターンであることを生活者に成り代わって通知する。感染したシステムからその他の関係システムへどんどん広がるパターンだと、攻撃を開始する前に静かに様々な準備をしている場合には手の施しようもないです。

未来の殺人ウイルスは人体を直接攻撃する生体としてのウイルスではなく、人類が依存しているシステムを侵すコンピュータウイルスなのかもしれませんね。

血糖値の最近の平均的な値を示すとしてHbA1cという数値が用いられていますが、これは実はJDSという名の日本独自規格で、アメリカのそれとは数値が違います。

「違います。」というか、日本だけ突っ走ってる感じです。これを廃止するそうです。数値的には単純に0.4%増えるだけみたいなので、現在4.9%の人は次から5.3%と書かれることになります。

日本糖尿病学会がアメリカのNGSP値を採用し、今までのJDS値はやめます!と言っているのでこの流れは止まらないでしょう。

そう言えば7月から糖尿病の新しい診断基準としてHbA1cが6.5%以上というのが追加されますが、これはNGSP値で、JDS値で言うと6.1%以上です。6.1%というと、まだ糖尿病と診断されていない人の中にもたくさんいる数値です。2型糖尿病患者が激増しますね。というか、1型糖尿病患者の中にはHbA1cが6%くらいで満足しちゃってる人もたくさんいるんですが、実際は診断基準になっちゃうくらいの異常値だったということですか。今まで病気を隠して就職していた人も、次の健康診断では「お前糖尿病じゃん!」とか指摘されるわけです。1型隠しても2型として掘り起こされます。

JDS値からNGSP値への移行は2012年4月だそうです。僕が利用している病院は来月あたりにはとっとと変わりそうです。もうHbA1c4%台になることはないので、ブログのテーマも見直さないと。

1.5AGって初めて見た

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糖尿病というと、HbA1cが低ければコントロールOK!みたいな感じで捉えられがちですが、いくらHbA1cが低くても、日内変動が大きくて、低い時間は60mg/dl、高い食後は180mg/dl!みたいな生活をしていると、全然まともにコントロールできているとは言えません。

1.5AGというものを見ると、血糖値が跳ね上がったり急激に低下したりを繰り返しているかどうかが少し見えるようです。ただ、糖尿病の患者はほとんどまともな数値が出ないそうで、検査する意味があるのかどうか疑問だとおっしゃる医師も多いとか。今回、主治医に奨められたので調べてみました。

男性だと15μg/ml以上(つまり、数値が低いとアウト)が基準だそうで、上は45μg/mlくらいだそうです。高血糖(大体180mg/dlくらい?)の状態になり、尿から糖が漏れ出すような日々を送っているとこの数値がどんどん下がり、ひどい患者になると7とか8、本当にひどいのになると3とか4あたりの場合もあるとか。

HbA1cが5%前後であることはひとつの目標ですが、低血糖と高血糖を繰り返すようなコントロールではなんの意味もありません。狭い範囲での変動に抑えられていなければいけないのですから、尿から糖が漏れない程度に生活できているのかどうかを客観的に見られる数値は魅力的かもしれません。

結果、16μg/mlでした。本当にギリギリセーフです。ちなみに、発症して以来、毎月の受診で、また、毎年の健康診断で尿糖が検出されたことは一度もない生活をしています。それでもこんなにギリギリなんですね。家族と同じものを食べ、家族の誰よりもおやつ食べまくっているのでこんなものなのかもしれませんが。

食後血糖値を見て、高かったら追加打ちで対処、という時代遅れなコントロールをしていた頃は、こうはならなかったと思います。最近では消化に時間が掛かる内容以外での追加打ちが本当に減りました。高血糖にならず、注射の回数も減るわけですから、多くの人に推奨される手法ではないかと思います。発症した頃は、その後しばらくで学んだ「スライディングスケール」が最先端に見えたものですが、今では時代遅れだなんて言われていますから、いろんなものが進歩しているんだなあと感心してしまいます。

インスリンを使用している患者が運動するなら、インスリンが効いている時間帯にすべきなのは当たり前のことです。インスリンが効いていない状態で運動すると、血糖値がどんどん上がってしまいます。

運動することで、同じ量のインスリンで下がる血糖値が大きくなりますが、これに対応する方法が大きく分けてふたつあります。この違いが5年後10年後の人生を左右します。

ひとつは下がってしまう分を見越して、運動前の血糖値を明らかにおかしいくらい高くする方法。例えば、運動前の血糖値を200mg/dlなどの高血糖状態にします。

もうひとつは、運動するのに合わせてスポーツドリンクやその他の食品と、運動のために少なくしたインスリン注射を導入する方法です。例えば普段なら2単位必要になるようなドリンクを飲んで、注射は1単位にしておく、などです。

当然、どちらにした方がよいかというと、後者になります。前者は高血糖であることには変わりがないので、血管に直接のダメージを与える上、糖が代謝されずに尿に漏れ出してしまっています。日常的に尿糖が検出される状態を作っているということになります。もちろん、「年に数回」こんな方法で低血糖を避けながら動くというのはアリですが、日常的にこんなことをしていると、血糖値がコントロールできていない人と同じように合併症へと近付いています。ダメージは同じです。良かれと思って運動しているのに、方法がまずくて自分を傷付けるなんて本末転倒です。

運動に合わせて糖とインスリンを補給するのは確かに面倒です。よって、普通に食事をしてから歯磨きをし、その後運動する、というリズムを作るのが一番自然です。その場合、やるべきことといえば「食前のインスリンを運動に合わせてわずかに減らす」だけ。血糖値はいつもどおり、正常な範囲のまま運動が楽しめます。

日頃から家畜の豚みたいに食べ過ぎていると「痩せるために運動する」などという馬鹿げた習慣を生み出します。日頃から適切な食事をしている人は、運動する時にその分余分に栄養摂取することになりますが、これこそごく自然なことだとは思いませんか?スポーツ選手だってオフシーズンは見合った量しか食べません。

運動は体型や体調を良い状態に保ちたいから、または、単純に楽しいからという理由でするのが良いです。痩せるためなんて言い出すと、運動前に栄養補給することができない、もしくはためらいが出ます。結果、血糖値を高めにするしかなくなります。運動で得るものと失うものの両方を大きくしています。適切な方法で運動することで高血糖も低血糖も避けられるのですから、どのように運動するのが楽しく安全なのかを知ることはとても大切なことだと考えます。痩せる必要がある人は、そもそも太る原因が食べ過ぎなんだと知ることから始めると良いです。

運動に限らず、動いているうちに血糖値が下がってきてしまうことは一生の中で数え切れないくらいやってきます。それに対し、

  • 事前の血糖値が低いからそもそも参加しない・動かない・やめておく
  • 事前の血糖値を普通じゃない範囲で高くしておく

と、自分にダメージを与えたり、引き篭もりみたいになったり、やらなきゃいけない地域活動をサボる言い訳にしたりしてはいけません。自分や周囲の人にとってデメリットでしかないし、時には大きな迷惑です。

動くことと血糖値が下がること、それとどのように付き合っていくかは人それぞれですが、せめて誰にも迷惑を掛けない方法を選びたいものです。僕は自分を傷付けず、誰かにも迷惑を掛けない方法で生きていきます。どうしたら良いかわからない、方法が定まらないという人には、ぜひ、「下がる分は摂取しちゃえ!」をお奨めします。日頃の食生活を乱れさせないことが前提にはなりますが、そんなことは現代の社会人にとっては常識みたいなものです。見渡せばそれくらい自己管理している人だらけです。血糖値が下がるなら糖を摂取、体重が下がるならバランスよく色々摂取。とても自然で安全です。

血糖値が低いのを改善するために飲んだり食べたりした後、歯磨きをしない人がいるようです。もしかしたら、そういう不潔な人ってたくさんいたりするんでしょうか。

もちろん、外出先や自動車の運転中など、歯磨きできない状況では僕もしませんが、自宅にいる時に歯磨きしないなんて考えられません。年に何度か低血糖で深夜に目が覚めることもありますが、ブドウ糖や砂糖を口にした時は必ず歯磨きします。眠いんですが。

糖尿病の患者が口の中にトラブルを抱えると、健常者のそれと比較して数段厳しいものがあります。血糖値が高いと傷を負うこと自体が良くない状態ですが、傷を負うと血糖値のコントロールが難しくなるというスパイラル。炎症を伴うものがほとんどですから、口の中は清潔にしておかなくては。

某新聞の話。

「インスリンを使っている人 = 1型糖尿病患者」と、よくある勘違いをした記者が書いているようです。

インスリンの注射を使っている人を見たら、それが1型である確率よりも2型である確率の方が高いです。すごく大雑把な計算ですが、糖尿病患者全体に対する1型糖尿病患者の割合は、どんなに多く見積もっても10%です。つまり、90%は2型糖尿病患者と言えます。意外かもしれませんが、2型糖尿病患者の中のインスリンユーザは多いようで、25%とも言われています。日本での話です。

世間では「インスリンユーザ = 自己管理ができてない糖尿病末期のダメ患者」という意識を持った人がたくさんいますが、これって100%間違った考え方とバッサリ否定できるとも思えません。実際、そうである場合もあるのですから。

一部は1型糖尿病患者であり、自分では発症も避けられなければ、完治することもなく、生きるために仕方なく注射しています。

一部は積極的に血糖値をコントロールし、経口薬を使わずに注射からの離脱も目標とする前向きな2型糖尿病患者です。

一部は2型糖尿病だけどインスリンがどんどん分泌されなくなってきたなどの理由で、生きるために仕方なく注射しています。

そして一部は生活を見直すこともなく、本当はインスリン注射なんて使わなくても普通に生きていけるのに、または、行けたのにそれを放棄するダメな2型糖尿病患者です。

注射している人を見て、誰がどんな風に思うのも、思う側の自由です。

僕は人前で注射することも、血糖値を測定することもありません。

「恥ずかしいから?」

それは違います。見た人・居合わせた人のほんの一部にも不愉快な思いをさせたくないからです。注射と聞いただけでも気分が悪くなる人がいることを知っています。せっかく楽しい食事に来たのに、病院のにおいが漂ってくるのを嫌がる人がいることを知っています。むしろ、僕だって嫌ですね。

レストランで赤ちゃんのおむつをテーブルで交換した人を見たことがあります。

こういう話をすると、すぐに「恥ずかしくないですよ!」「意外と平気ですよ!」と自分視点の話ばかりする世間知らずが偉そうに語り始めたりします。病気だからこんな程度の低い意識なのか、本人の育った環境が悪かったのかは知りませんが、他者の立場にも「色々ある」こと、嫌だと感じる人がいるかもしれないことを理解しようとしないその考え方が最も恥ずかしいと感じます。他人に配慮した行為で他人に嫌な思いをさせる可能性は低いですが、配慮の無い、自己中心的な行為は少なからず他人に嫌な思いをさせることだってあるのです。

特に、普段は人前で注射しないのに、患者集めて大騒ぎした上、人数が集まればへっちゃら!みたいな顔して人前で注射するような人。軽蔑します。健常者ですら、飲食を質素にして、一生懸命働くことでしか生きられない人が増えている中、病人が、保険で7割を国民みんなに負担してもらって酒飲んで騒いでいるんですよ。こういう人が病気に対するイメージを悪くしているんです。

どんな人から見ても、注射をしているのを見れば「どこか悪いのかな?」くらいは想像できます。よほどのアホじゃない限り、それに対して公的な資金が使われていることも想像できます。それが酔っ払って騒いでいたりするわけですよ。同じ目で見られたら?と想像したら、やっぱりちょっと恥ずかしいかな。

新聞にいろいろ無理して書こうとする心は悪いものではないんですが、大きな影響を与えるメディアを使っている自覚があるのであれば、もう少し取材するなり勉強するなりして、何も知らなかった人が「へえ、そうなんだ。」と正しい知識が得られるようにして欲しいです。

毎日マクドナルド

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ちょっとした事情で、最近毎日お昼ご飯がマックです。

普段だと、マクドナルド食べようという時には、何かのハンバーガーのセット+単品で何か別のハンバーガー+さらにベーコンポテトパイなどを食べてしまうのですが、さすがに毎日そんなに食べていたら太ってしまいそうなので自重してます。

~のはずが…。

現在、期間限定の「マックフルーリーガトーマロン」というのがありまして、これを試してしまったのがいけなかった。「毎日マック」が「毎日ガトーマロン」状態です。せっかく、バーガーセットだけにしようと思ったのに、結局マックフルーリーまで毎日食べてます。

マクドナルドはパッケージにQRコードが印刷されているので、基本的に何を食べるにもインスリンの計算が楽勝です。マクドナルドで何をどれだけ食べても、血糖値のコントロールを外したことはありません。やはり、これくらいのお店だと商品管理が厳格なため、ちょっと作り手の気分次第で栄養成分がブレまくり!なんてことはないのですね。マック万歳です。

しかし、連日のマックというのもちょっと問題があって、同じ時刻に買いに行くため、窓口のお姉ちゃんが毎日同じなのです。さすがに毎日見る顔だと覚えられてしまうらしく、「『今日は』何にしますか?」なんて聞き方をされています。いかにもマクドナルドばかり食べてます!みたいな雰囲気なので、正直やめてほしいのですが。

明日からしばらくの間、チキンタツタが復活しますが、おそらく「毎日チキンタツタ」化すると思います。

バターやサラダ油を単体で摂取してみればわかりますが、1型糖尿病患者が計算すべきポイントはありません。

ブドウ糖を飲んでテストするOGTTというものがありますが、世の中にはOFTTといって、バターを35gを食べて血糖値を測るテストがあるそうです。よくそんなに食べられるものですね。このテストでは一般的に血糖値は上がりませんし、健常者が受けた場合でもインスリンの分泌量はテスト前と変化ありません。

1型糖尿病患者が油物を食べると、4時間とか6時間とか経ってから血糖値が急上昇することから、まるで油でガンガン血糖値が上がるかのように勘違いしてしまうようです。超速効型の効果を表すグラフによると、インスリンの効果は4~6時間くらいで切れます。ピークが1時間や2時間であることから、効いている時間が2時間くらいであると勘違いしてしまいがち。実際、油脂が多くなると、一緒に摂取した炭水化物を吸収するために必要な時間は、超速効型インスリンの効果がある時間を越えてしまいます。それは、インスリンを注射せずに炭水化物を摂取したのと全く同じことで、それはそれは血糖値がびっくりするくらい急速に上昇しても当たり前の話です。

もし、油脂にそれほど血糖値を上げる力があるなら、非常食、いや、食料に困っている国への援助は炭水化物中心のものをやめて脂質中心にすべきです。同じ重さで言えば、炭水化物に比べて脂質はカロリーが2倍以上。有利じゃないですか。実際には脂質を摂取しても何時間経っても期待するような血糖値の上昇はないので採用されないのですね。

ところで、OFTTですが、血糖値やインスリンの変化を3時間程度しか観察していないのが一般的なようです。それはそれで実験の意味が薄い気がします。実際、12時間、24時間と食事もせずに観察しても、「うわっ!食事から半日も経ってるのに急に血糖値が200mg/dlを超えた!」とかはないです。

でも、人間の体はうまいことできているので、炭水化物をほとんど摂取せずに、脂質とたんぱく質しか摂らないような生活をすると、ちゃんと血糖値は上がるようになってます。当然、こうやってできた血糖の代謝にもインスリンが必要なので、1型糖尿病患者が炭水化物を一切排除したとしても、インスリンの注射からは一生逃れられないわけです。納得。

受診性低血糖?

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毎月受診する度に昼食後の血糖値が低くなります。

僕は平日の午後に予約して毎月受診しているのですが、会社を出るのがだいたい昼食2時間半後。病院で採血するのがおよそ昼食3時間後になります。

普段は昼食2時間後の血糖値は100~130mg/dlくらいなのですが、受診日は食前とほとんど変わらない状態で、70~90mg/dlであることが多いのです。食事の内容も注射の単位数もいつも同じなので、血糖値が低くなる原因というか要因に思い当たるものがありません。

可能な限りですが、受診日は昼食1時間後と2時間後の血糖値を測るようにしています。車で移動するので、低いといけませんし、普段見たこともないような高い数値も受診前には困ります。通常、食後1時間の血糖値は食後2時間よりも高いことがほとんどですが、受診日の昼食後は食前・食後1時間・食後2時間の値がフラットで変動が小さいのです。

仕事の内容もいつも通りデスクワーク中心で、特に違いはありません。違いがあるとしたら気分的なものでしょうか。仕事を午後早めに終えてしまうという非日常。

昼食2時間後の血糖値が食前と変わらなくても、その後下がらずにそのままフラットに過ごすこともあれば、3時間後には下がってしまうこともあります。そうなると、採血の時間が合致してしまうため、病院での検査結果が低い状態になってしまいます。すると、診察室では「大丈夫ですか?」などいろいろと聞かれてしまうので面倒です。自覚はあるので待合室などでブドウ糖のタブレットをこっそり摂取していますから、きっと診察室に入った頃には80mg/dl前後に調整されているはずです。ケロっとした様子を見て、無自覚性低血糖を疑われているのでしょう。

この受診性低血糖(造語です)は、時としてソモジー効果を引き起こしてしまうようで、普段なら安定しているはずの夕食前血糖値が100を超えてしまうことがあります。待合室でブドウ糖摂取した時には夕食前血糖値が高くならず、「これくらいの症状なら無視でいいや・・・。」と対処せずに放っておいた時に高くなります。血糖値を上げるホルモンが通常よりもたくさん分泌されるシーンを作ってしまうと、必要な分を超えて分泌されてしまうわけで、それに対応するインスリンを自前で用意できない1型糖尿病患者は容易にコントロールを崩してしまいます。状況にもよりますが、食後3時間くらいで低血糖気味の時は微量でよいのでブドウ糖で調整してしまった方がトータルでは血糖値を低く保つことができるようです。面倒なんですけどね。

以下の条件を満たす患者に限定されます。

  • 合併症がないこと
  • 過去5年間のHbA1cが5.6%未満であること
  • BMIが18~24であること
  • 体脂肪率が男性で20%以下、女性で24%以下であること
  • 非喫煙者であること、喫煙していない期間が3年以上であること
  • 飲酒していないこと、飲酒していない期間が5年以上であること
  • 年齢が50歳に満たないこと

厳しいような、厳しくないような、そんな条件です。

こういった治療法が確立されたとき、もし自分に合併症が既にあったり、血糖値や体のその他の管理ができていなかったりした場合、どんな気持ちになるでしょうか?また、タッチの差で年齢がオーバーしていたら自分にはどうにもできないことであるものの、やはり悔しいでしょうか。

どのような治療法にせよ、一定の条件が付くことは予想の範囲内です。それができる自分に可能な範囲であるなら、ぜひ満たして治療を受けたいと考えます。やればできる程度のことだったはずなのに、とひどく後悔するような生き方だけはしたくないです。

「治療法が発見されました。」という文章が、4月1日じゃなくても書ける日が来たらいいな、と思いつつ、今は自分にできることをやって行こうと思うのでした。エイプリルフール、あっちもこっちも冗談ばかり。1型糖尿病発症20年後の合併症発症率は100%に近いとも言われています。ちょっとした手足の神経のスピードの低下や勃起しづらくなるなどという症状は本人すら気付いていない場合も多いそうです。そう言えば、神経のテストなんて、発症して入院した時以来やっていないです。こっちはジョークになりませんね。コントロールすることで少しでも可能性を下げられるなら、やれることは全部やっておきたいです。

治療法が一般市民にも支払い可能なレベルで実用化されるのは、発見されてから何年も掛かるでしょうし、発見のニュースで喜んだところで、自分がその治療を受けられるかどうかはまた別の問題ですけどね。

ストレスによって血糖値が高くなるという話がありますが、病気でなければ血糖値が上がったりはしないのだろうと思います。

ストレスがあると血糖値を上げる作用のホルモンが分泌されますが、通常であればそれで上がった血糖値に反応してインスリンが分泌されるため、結果として血糖値は正常範囲に保たれます。

1型糖尿病の場合、このように食事や通常のホルモン分泌の予測からはずれた血糖値上昇の要因に対しては無防備であると言えます。自分でインスリンを分泌することができない(インスリンの自己分泌が残っている人は例外)のですから、計算外に血糖値が上がってきたら、それはそのまま上がりっぱなしになってしまいます。

ストレスなどで血糖値が上がると言っても、絶食状態なら血糖値を上げるホルモンがいくら分泌されても上がるわけないので、結論、蓄えてあるものが尽きればそれ以上は上がりません。よって、どんなにストレスがあっても、無尽蔵に血糖値が上がるわけではないので、ちょっと怒ったり興奮したりしたくらいで100mg/dlも200mg/dlも血糖値が上昇することはほとんどありません。せいぜい30mg/dl~50mg/dlがいいところで、それ以上上がるようであれば、それは偶然ストレスと重なっただけで、実際は食事の計算ミスか何かでしょう。

このように不安定で不確定な血糖値変動ですが、僕の場合暑さによって血糖値がじわじわ上がるのを実感します。すごくわかりやすいのが夕食前血糖値なのです。摂氏30度を超える気温の中移動したりしていると、夕前100mg/dlを超えていることが多かった7月・8月ですが、最近涼しくなったなと思ったら、途端に70mg/dl~90mg/dlに落ち着くようになりました。

平日の昼食はほとんどがお弁当なので、計算を外すことはほぼ100%ありません。つまり、夕食前の血糖値がはずれるとしたら、ほぼ昼食の計算ハズレではないと経験上言えます。平日の夕食前血糖値について振り返ってみました。100mg/dl以上だった回数をカウントします。

年月回数
2008年4月 1回
2008年5月1回
2008年6月2回
2008年7月8回
2008年8月6回

8月はまだ1週間残っているのでカウントが増えるかもしれません。こうして見ると、やはり7月から急に増えたのがわかります。昨年もこんな感じでした。夏でも雨などでピョコっと涼しい日があったりしますが、そういう時はやはり夕食前の血糖血が高くならずに済みます。

暑さによって血糖値がじわじわ上がるのですが、その影響を強く受ける時間帯は、昼食の超速効型の効力が低下~終了の食後4時間後以降辺りからのようです。そもそも中間型を寝る前に1回打つだけのスタイルでは、夕食前のこの時間帯に超速効型も中間型ほとんど仕事していないわけで、血糖値を上げるホルモンに活躍されてはなす術がありません。

いつもいつも暑さのせいで、一定で血糖値が上がるのが確定しているなら調整しやすいのですが、暑い日ばかりとは限らないので余計な調整を入れたがために予測をはずして低血糖というのはいただけません。なぜなら、この時間帯は自動車の運転をしている可能性が高いからです。運転に支障が出るような低血糖にはならないでしょうが、低血糖の症状を感じたらなるべく測定してからブドウ糖や砂糖を摂りたいと考えている以上、運転中は鬱陶しいです。

よって、暑さで多少高めになる分は、今は積極的に対処しないことにしています。昨年はその結果HbA1c5.2%まで上がりましたが、今年はどこまでいくでしょうか。9月、10月の検査結果が楽しみです。

自分なりの基準を持つという記事でHbA1cと血糖値の基準の表について書きましたが、本文の内容について以下のようなメールをいただきました。

HbA1cの値についてですが、健康診断でHbA1c5.2%で注意を受けました。結果票裏面の正常範囲の表を見ると、HbA1c5.2%以上でメタボリックシンドロームのチェックを受けるようです。「5.2%以上」で警告なので、「5.2%を超える」と警告ではないみたいです。BIZさんも確認してみてください。

メールありがとうございました。メールしてもらわなければ全然気付かなかったかもしれません。

冒頭で引用した記事では、

>HbA1cは5.2%を超えると*マークが付けられるようになりました。

と書きました。メールをいただいて確認したのですが、確かにメタボ警告の基準値は「HbA1c5.2%以上」と記載されていました。自分なりの基準をHbA1c5.2%までとしていたので、勘違いしていたようです。5.2%になった時点で*マークがつくので正解です。

ということで、会社の健康診断で注意を受けたくない僕は、自分なりの基準を改めなければならないということになりました。

 正常注意不可自己平均
HbA1c4.3%~5.1%5.2%~5.8%5.9%~4.8%~5.2%

[mg/dl] 最悪不可注意正常注意不可最悪自己平均
食前血糖値~3940~4950~5960~99------100~119120~70~80
食後血糖値~4950~5960~6970~130131~140141~179180~100~120

HbA1cについて変更しました。次の定期受診ではHbA1cが5.2%になりそうだと予想しているため、注意ゾーンへ突入ということになりました。これに伴って、従来の

  • HbA1c4.8~5.2%を目標に

というのは、

  • HbA1c4.8~5.1%を目標に

というように関連ページを修正していきたいと思います。HbA1c4.9%というのが自分の中では一番気分が良い気がしているのですが、秋くらいには戻るでしょうか。暑さが嫌いなので、涼しくなるだけでコントロールは良くなる傾向になるのですが。

休前日は朝方まで遊んでいることが多いです。

基礎インスリンとして中間型を寝前1回打ちしている都合上、明るい時間帯は基礎インスリンがほとんど切れている状態で毎日を過ごしています。

それでも高血糖状態にならないのは、朝食や昼食の時刻がある程度決まっていて、超速効型が決まって注射されることがわかっているからです。基礎がなくても、食事ごとの超速効型でついでに代謝されているので目立った高血糖にならないだけと言えます。

つまり、食事抜きが苦手ということです。

夜通し遊んで朝寝て、昼前に起きる。昼食前の血糖値を測定すると110mg/dl前後、悪い時は120mg/dlまで上がってしまっています。この時、朝寝る前の血糖値が80~90mg/dlであることがほとんどなので、5時間か6時間の睡眠中にじわじわ30mg/dlくらい上がってきていることになります。

これが平日にも発生しているのかどうかは睡眠のリズムの関係もあって僕には正確にはわかりませんが、対処しなければ毎週末に食前高血糖を発生させてしまいます。食事抜きだから完璧には対処できなかったとしてももう少しなんとかしたいところです。

そこで、徹夜明けの朝、寝る前に中間型を少し打つことにしました。最初は1単位から試して行き、低血糖にならずに高血糖も回避できる量を探りました。僕の場合、朝寝る前に中間型を4単位打つと昼前が100mg/dl未満に抑えられる可能性が高いようです。

それ以来、徹夜+朝食抜きで昼まで寝る時には、朝寝る前に中間型4単位が習慣となりました。しかし、それでも完璧ではなく、前日の遊び具合+徹夜で食べたものの後遺症によっては起きた時(昼前)に120mg/dlくらい行ってしまう事も度々あるのですが。それでも対処なしよりはマシだと考えています。

中間型は超速効型と違い、多く打ってしまった時の低血糖の対処が長時間に渡るため、あまりテクニックを駆使して弄り回さない方が良いと考えているので、今はこの程度しか応用できていません。

インスリンの注射をするようになって初めて気になったのが「そもそも病気になる前はどれくらいのインスリンが必要だったのか?」です。

結論から言うと、注射している量に近いはずです。では、注射を初めて導入するときに、目安となる値はどのように求められているのでしょうか?

インターネット上の情報はいろいろありますが、どうやら「体重1kgにつき・・・」という表現が一般的なようです。肥満がなければ(標準的な体重であれば)、かつ、食事の内容(炭水化物の占める割合)が一般的な日本人であれば、体重の0.5~0.7倍の単位数のインスリンが必要だそうです。

1型糖尿病でも、太っていたり運動していなかったりと、2型糖尿病に近いメタボ具合の人もたくさんいますから、インスリンが体重の1倍、もしくはもっと多く使われている場合もあるようですが、体の小さな女性であれば、25単位くらい、体の大きな男性であれば50単位くらい使っていたりするようです。

僕の場合だと、体重74kgでインスリンは超速効型26単位+中間型10単位で合計36単位使っています。発症当時は自己分泌が残っていたのでもっと少ない注射量だったのですが、運動量や食事の内容から考えて妥当な量になりました。ご飯やパンが多い食生活になれば、50単位くらいは使うと思います(普段は白米なら200g、パンなら6枚切り2枚が僕の標準量です)。

太ったり運動しなくなったりすると、いつもと同じ量の食事と同じ量のインスリンなのにコントロールが悪くなった経験があります。インスリン抵抗性というほどの状態ではないにせよ、必要とするインスリンの量が確実に多くなります。それまで足りていたものが足りなくなるには理由があるわけで、それが生活習慣として良くないものであるならば、インスリンを増やして対抗するのではなく、生活をまともにしなくてはいけませんよね。

1型糖尿病で血糖値のアップダウンが激しく、全体としてもコントロールが良くない人で、一日のインスリン量が多い人は改善すべき点をノートにまとめた方が良いかもしれません。なぜ多くのインスリンが必要になってしまうのか、納得できる点と異常な点に分類すると意外と悪いところってあるものです。

深夜の低血糖

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深夜にふと目が覚めることがたまにあります。それは大抵の場合、眠りについてから1~3時間後くらいに起こります。

目が覚めたときに何の異常も感じることが無い時もありますが、強い不快感を感じることがあります。具体的には、

  • 腕~肩の虚脱感
  • 腕、胸、背中や腹の発汗
  • 動悸
  • 不安感や頭がハッキリしない感じ

これらの症状があります。感じる症状やレベル(血糖値がどれくらい低くなると感じるようになるか)は個人差があるので色々ですが、僕の場合は深夜目が覚める時には上記のような症状があり、その時の血糖値は低い時には40mg/dl台にもなります。大体40~59mg/dlで目が覚めるようです。

目が覚めた時には、自分が今低血糖で目が覚めたのかどうか、まずは体感的に理解しようと試みます。症状的に間違いないな、と判断できる時でも必ず血糖値を測定します。理由は簡単で、血糖値を見て必要最低限の砂糖しか摂取しないためです。血糖値のコントロールが悪い患者のブログを観察すると、多くの場合、低血糖の発生をきっかけにして血糖値を壊れたジェットコースターように激しく動かしてしまっています。無駄な糖を摂取することで、

  • 不必要な値まで血糖値を上げてしまう
  • 日々の食生活に計上されるはずではなかった余剰カロリーを摂取してしまう

血糖値も体重も体型も悪くしてしまう要素を抱えることになります。これではどれだけ毎日ちゃんと生活しているつもりでも結果(日々の血糖値やHbA1c)が出ません。まるで常に失敗しているかのような数値しか出ません。

低血糖の症状を感じた時にちゃんと血糖値を測ってから砂糖を飲むなどの対処をすることには大きなメリットがあります。それは、体感と実際の血糖値の関係について把握できるということです。低血糖が体感できなくなる恐ろしい状態・無自覚性低血糖はある日突然やってくるのではなく、徐々に体感できる血糖値が下がっていって、40mg/dl台や30mg/dl台になっても全然気付かないという体験が必ずあるそうです。これに気付かないのはなぜかというと、体感した時の数値の変化を知らないからです。よって、体感する度にきちんと計測しておけば、自分の体がおかしくなっていることに気付きやすくなります。今までにも何度か、このように体感できる血糖値がだんだん下がってきた経験があります。60mg/dl台、50mg/dl台後半でわかりにくくなり、体感した時にはもう50mg/dl前半になっていることもありました。これはしばらく高めの血糖値で過ごすことで元に戻せることに気付いたので、日々チェックを忘れていなければ心配しなくても大丈夫そうです。詳しくは別の機会に書いてみたいです。

そう考えると、夜目が覚めるのは困ったことですが、低血糖(危険ではないレベル)で目が覚めないで、自分では動けないレベルになって初めて目が覚めるであるとか、全く目が覚めずそのまま昏睡状態になってしまうとかに比べれば、まだありがたいことなのかな、と感じます。滅多にないからこそ言えるのでしょうけど。

普段から血糖値が高い人であれば、80~100mg/dlくらいでも低血糖の症状を感じるそうで、事実、僕も最初の入退院の直後、ひどい症状を感じた時の血糖値は90mg/dl台でした。今では90mg/dlなんて普通の、正常な血糖値じゃないかと笑ってしまいますが、当時は知識もなく、ただただ言葉でしか説明を受けていなかった初めての症状に必死で砂糖を飲んでいました。

今ではコントロールも良くなったため、血糖値が70mg/dlを切らないと低血糖の症状を感じることはありません。ゆっくりゆっくりと血糖値が低下しているときには65mg/dlくらいでも少ししか感じません。今は低血糖で砂糖かブドウ糖しか摂らないのは普通ですが、以前、低血糖で喜んでお菓子やパンをかじっていた頃はもうちょっと不安定でした。あの頃の自分に「おいしいものは低血糖じゃない時に、堂々と味わって楽しみなさい、バカ!」と言ってやりたいですね。

日本だけではなく、世界で血糖値の正常範囲・基準というものが揺らいでいます。ある時代には正しいと思っていた正常範囲でコントロールしていた結果、予想以上に合併症の発症率や死亡率が高くなってしまい、慌てて基準を引き上げたのでしょうか。

医師の考え方によっても、本当にバラバラです。僕は医師の異動が大変多い病院を利用しているので、主治医はコロコロ変わりますが、HbA1cひとつとっても意見はバラバラです。

あるおじさん先生は「HbA1cは6.5%を切っていればそれでいい。合併症になっても、目の出血なんかレーザーで止血したらいいんだ。」なんて言ってました。

自称1型糖尿病にも強いという30代の女医は「HbA1cは高くても5.8%までで踏みとどまって下さい。6%台では10年20年過ごす内にほとんどの人が軽い神経障害や眼底出血を起こします。」と言いました。この先生にはちょっと意地悪く、若く健康で何も問題がなかったとしたらHbA1cはどれくらいになるのか?と尋ねたところ、一瞬の迷いも無く「4%台ですよ。5%台になった時点でもう要注意です。」と即答しました。

それからしばらくすると、いつの間にか食前(食後3時間以内ではない時間)の血糖値の上限は99mg/dlに変わっていました。健康診断で100mg/dlを超えていると、結果表に*マークが付けられます。同様に、HbA1cは5.2%を超えると*マークが付けられるようになりました。

ほんの少し前までは食前血糖値は110mg/dlまで、HbA1cは5.8%までが正常でした。僕個人の感想としては、予想以上にタイトになったなあという感じです。会社の健康診断の結果は会社に公開されているわけで、1点の問題も指摘されたくないですからボケっとしていられません。

こうやって基準が変わる前からある程度予測はしていたので、僕は僕なりに一般的なそれよりも厳しい基準を設けてコントロールしてきました。

 正常注意不可自己平均
HbA1c4.3%~5.2%5.3%~5.8%5.9%~4.8%~5.2%

[mg/dl] 最悪不可注意正常注意不可最悪自己平均
食前血糖値~3940~4950~5960~99------100~119120~70~80
食後血糖値~4950~5960~6970~130131~140141~179180~100~120

自分の中では厳しくしていたつもりでしたが、少なくとも食前血糖値上限の99mg/dlとHbA1cの上限の5.2%は厳しくもなんともなくなってしまいました。今すぐ見直すということもないんですが、健康診断に引っかかるようでは困るのでほんの少しは考えた方がいいのかもしれません。

そう言えば暑くなってから夕食前血糖値が少し高めになり、たまに100mg/dlを超えています。今月の診察ではHbA1cが5.1%です。この調子だと来月は5.2%になりそうです。

1型糖尿病は生活習慣病ではないので、2型糖尿病のような食事制限は必要ありません。よって、なんでも自由に食べられます。

とは言うものの、何かを食べる度に血糖値をむちゃくちゃに変動させ、コントロールを失うようではあっという間に合併症になったり、死亡するまでの期間が短くなったりします。それでも幸せな人はむちゃくちゃで良いのでしょうが、僕はそんなの嫌です。

というわけで、好きなもの食べつつも、それなりにコントロールできる方法について考えます。

まず、インターネットで検索して一番簡単に見付かり、多くの人が実践するであろう方法について。それは500ルールとか1800ルールなどという言葉と共に登場することが多いみたいです。1単位のインスリンで代謝できる炭水化物の重さについての計算方法です。

  • インスリンの単位数
  • 炭水化物の重さ
  • 血糖値

これらには不確定な変動要素を除いてざっくりと計算できる、大雑把な関係が存在しているはずで、それを簡単にまとめたものが500ルールや1800ルールです。

(インスリン1単位で代謝できる炭水化物の重さ) = 500 ÷ (1日のインスリン総量)

(インスリン1単位で下がる血糖値) = 1800 ÷ (1日のインスリン総量)

また、義務教育の数学の教科書を読んだことがある人なら、上記のふたつの式を見ることで、炭水化物をどれくらい摂取すると血糖値がどれくらい上がるのかが見えてくるでしょう。

一般的には、インスリン1単位で代謝できる炭水化物の重さは10~15gになるようです。僕の場合は1日の総インスリン量からは計算が外れますが、インスリン1単位で12gの炭水化物を代謝することができるようです。もっと数字を丸めて、次のように定義してみました。

炭水化物12g = インスリン1U(単位) = 血糖値50mg/dl

(炭水化物1g = 血糖値4mg/dl と換算)

数学的に矛盾が無いように書くと血糖値は45mg/dl、炭水化物は12.5gとすべき(1日の総インスリン量を40単位と仮定)なのですが、50mg/dlの方が簡単に応用できるため、このようにしています。

応用範囲は意外と広いというか、むしろ、生きていく上で遭遇する多くのシーンで活躍してくれます。

 

【応用1】食事・おやつ

 「このチョコレート食べたいんだけど、注射どうしたらいいんだろうか・・・?」このお菓子の箱には栄養成分表示があり、「炭水化物37.1g」となっていました。そこで、

37.1[g] / 12[g/U] = 3.1[U]

という計算によって、超速効型を3単位注射することに決めました。

 

【応用2】低血糖

「なんかフラフラするな・・・。」食後5時間で体調の変化を感じたので血糖値を計測してみると57mg/dlでした。食事から5時間経過しているということで、通常であればだいたい次の食前血糖値に等しいはずで、平均的には70~90mg/dlのはず。よって、現在は20mg/dlくらい低くなってしまっているということになります。そこで、

20[mg/dl] / 4[mg/dl・g] = 5[g]

という計算によって、炭水化物を5g摂取すべきだとわかりました。そこそこ短時間で血糖値を上げるために、スティックシュガー6gを1本飲みました。おそらく血糖値が25mg/dl前後上がるものと予測しました。2・3分で低血糖の症状がなくなり、次の食前血糖値は79mg/dlだったので予想の範囲内でした。こんなに簡単な計算ができるだけで、低血糖の対応としての補食で血糖値を無駄に上げてコントロールを乱すという間抜けな生活をせずに済みます。

 

【応用3】食前血糖値が高かった場合の調整

さて、これから夕食です。普段は食前血糖値が80mg/dlくらいのはずなのに、今日のお昼ご飯のインスリンの計算をはずしてしまったようで、食前血糖値が117mg/dlもありました。普段よりも37mg/dl高く、コントロール上限の99mg/dlから見ても18mg/dlのオーバーです。

お腹もあんまり空いていなかったので、通常の食事量よりも白米を少し減らすことにしました。食べたくないのだからちょうど良かったです。

普段の血糖値との比較、また、コントロール上限との比較からざっくりと考えて、25mg/dl分相当の白米を減らすことに決めました。白米の重量の炭水化物重量比は37%と考えて、

25[mg/dl] / 4[mg/dl・g] / 37% = 17[g]

という計算で、いつも200g食べている白米を183gに減らしました。ほんの一口なんですけどね。

逆にお腹がいつもよりすごく空いているから、ご飯とインスリンを両方増やして血糖値も合わせていく日もあります。

通常であれば、超速効型インスリンを3単位増やして、ご飯を100g増やせば計算が合いますが、上記計算で血糖値を合わせるために17g減らすことがわかりますから、今日の場合はインスリンを3単位増やし、ご飯は83g増やせば良いということになります。283gのご飯・・・。どう見ても何かのどんぶりです。大盛りです。

ちなみに、すき家の牛丼の大盛と特盛、メガ牛丼はどれも白米320gです。

応用3で出てきた、白米の重さの37%が炭水化物の重さに相当する・・・という考え方は別の機会に少し詳しく書いてみたいです。この考え方ができれば、いろんな食材に対する応用計算ができるようになります。より自由に食事しつつ、血糖値をより良くコントロールできることになります。

1型糖尿病患者にとって、何かを食べる時に常に気にしなくてはならないのが、

  • どれくらいインスリンを注射したらいいの?

これに尽きます。これから食べようとしているものの栄養成分が明らかになっている場合なら、計算の方法もわかりますが、必ずしも表示があるとは限りません。予測して試すにしても、手掛かりすらない状態で闇雲にインスリン量を決めるのも危険です。重篤な低血糖や高血糖の原因は完全に計算からはずれているインスリン注射の使用です。大きくはずれれば死亡することもありますし、それが乗り物や機械の操作中であれば、自分だけではなく、家族や友人、そして無関係の人々に怪我をさせたり殺したりする可能性だってあります。そんなことになるくらいなら食べない方がマシです。

軽微な低血糖や高血糖であれば、それもデータ収集の内。今後の糧であると納得しつつ修正していけば済みます。よって、手掛かりとなる計算方法、情報があれば良いということになります。

栄養成分表示で「1個あたり」「1食あたり」という表現と共に良く見掛けるのが「100gあたり」という表現です。

「100gあたり、炭水化物21.4g」という表記があったとして、これはどのように応用したら良いでしょうか。「1個あたり、とか1食あたりで書けよな!プンプン!」という人もいますし、そういうブログも見掛けますが、見当違いな意見だと僕は考えます。

答えは簡単で、これこそ食べ物の重さと炭水化物の重さの比そのものです。上の例で言えば、21.4%だということです。誤差や個体差というのは否定できませんが、概算として、

  • 白米 37%
  • 食パン 50%
  • フライドポテト 32%
  • じゃがいも(水煮) 17%

このような例があります。これを知っておけば、例えば今日の朝食で食べる食パンの炭水化物は何グラムで、対応する超速効型インスリンは何単位なのかが計算できます。なんとなく食べたくなったフライドポテトだって目安となる計算ができるということです。

こういった計算は「100gあたり・・・」という栄養成分表示であれば、炭水化物の欄に記載された重さそのもののことを指しますし、「1食(240g)あたり炭水化物62.7g」という表記なのであれば、

62.7[g] / 240[g] = 0.261

と、26%だと計算してメモっておけば使えます。

話が簡単ではなくなるのが、食べ物は食材そのままで食べるばかりではない、ということです。加熱調理したりするわけで、水分量が大きく変わります。水分量が変わるということは全体の重量が変わるということになりますから、調理法によって適用すべき数値が違うという点です。

解決策は2点あって、

  • 生の状態でのデータを使い、調理前に計算しておく
  • 調理方法別のデータを使う

です。どちらも有効な方法で、知っておくべきです。後者は簡単で便利な分、情報量がとてつもなく多くなってしまいます。

しかし、心配は要りません。便利なものがあります。それがグリコ すぐわかる 栄養成分ナビゲーターです。「一般食品index」へ進み、調べたい食品の名前で検索します。そして、可食部100gを指定して計算するだけで、良くある調理法別に情報を得ることができます。

よく食べるであろう食材については「あれが何%、これが・・・」とメモっておくと良いです。

こだわり過ぎて、炭水化物の割合が1%や3%のものまで細かくメモって計算し始めると、ご飯食べるのが嫌になってしまいます。1%の割合のものを100g食べたところでどうせ炭水化物1gです。血糖値にして4mg/dl。もうどうでもいいです。そんなの誤差の範囲です。血糖値の測定器、誤差がどれくらい出ているのかを知っていれば笑って済ませられます。

よって、こういう計算をするのは、

  • ご飯、パン、麺類などのいわゆる「主食」と呼ばれるもの
  • じゃがいも、さつまいも、かぼちゃなどの炭水化物の割合が高い食べ物
  • おやつ

あたりに限定してはどうでしょうか。だいたいこれだけでも不自由しないものです。これだけでも知っているのと知らないのとでは天と地の差があります。血糖値の乱高下を繰り返し、HbA1cが5.8%を超えてしまうような人の多くがこういう計算を知らない、もしくは、無視しています。無視してコントロールが悪いのは本人の意思なので別にどうでもいいんですが、知らないで苦労しているとしたら悲しいことです。簡単なことなのでぜひ知って欲しいです。

こういう計算は食品それぞれの誤差や個体差は当然あります。ちゃんと計算したつもりでも少し外れてしまうことだってあります。外れてしまうなら無駄だと考えることもできますし、致命的な外れ方しないためには有効と考えることもできます。僕は後者の考え方です。

例えば、白米を37%で計算したら、どうしても血糖値が高くなってしまう、というのであれば、40%に修正してしばらく過ごしてみる、などの工夫ができます。そうやってデータを収集し、自分なりにカスタマイズしていけば、必ず自分にとって使えるものが構築されます。発症してから死ぬまでの長い期間使える情報ですから、コストパフォーマンスの非常に高い情報だと考えます。

低血糖の時には十中八九以下のものを摂取します。

  • スティックシュガー(6g)
  • 固形ブドウ糖(1粒あたり3g)

お菓子やその他の食べ物は好んで摂取しません。

詳しい理由は別の機会に書きますが、端的に言うと、上記2点は容量・飲み易さ・携帯性・保存性に優れているからです。また、血糖値の上昇が最も早く、血糖値1mg/dlあたりのカロリーが最も低いという点も忘れてはいけません。

普段の食生活

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入院中は完全に2型糖尿病患者として扱われていたため、出てくる食事はいわゆる「糖尿病食」。失礼な言い方かもしれませんが、普通の感覚から言えば食事というよりむしろエサに近いです。

そもそも日本の2型糖尿病治療でいう食事療法というのは、カロリーしか見ていない時点で血糖値をコントロールするという目的が皆無であると言えます。カロリーは体重をコントロールする上で大切な数値になりますが、カロリーと血糖値の間には数学的な関係が成立していない以上、血糖値をコントロールする上でカロリーに目が奪われているのは大変間抜けな話です。

事実、病院で出てくる食事というのは、カロリーは計算されていますが、注射の単位数を固定していると血糖値が乱高下しました。今思えば当然の話です。この食事、炭水化物が大きく変動してしまっているからです。

そもそも炭水化物・たんぱく質・脂質に分けて考えると、たんぱく質と脂質は血糖値をほとんど上げません。詳しいことは代謝の専門書などに書いてありますが、必要最低限の炭水化物が摂取できている状態であれば、わざわざたんぱく質や脂質を効率が悪さを無視してまで糖に変換しません。使いやすいものから使うのが効率が良いです。よって、血糖値に直接的・短時間で影響を及ぼすのが炭水化物となるわけです。

つまり、何も考えずにいつも同じように注射する単位数を固定していても、かなり安定した状態で血糖値をコントロールするために必要な食事について考えれば良いということなります。

食事のバランスは各家庭・個人・国・宗教によってさまざまで、どれが正しいということはないと思いますが、大切なのは、毎日の食事の内容をそれなりに揃えるということだと考えます。

一番シンプルなところで言えば、食事全体のカロリーが炭水化物・たんぱく質・脂質のそれぞれでどのくらいの割合になっているかを見るとわかりやすいです。日本で良く奨められているのが、

  • 炭水化物60%、たんぱく質20%、脂質20%

というバランスではないでしょうか。現在の日本で食事にあまり気を使っていない人であれば、

  • 炭水化物30%、たんぱく質25%、脂質45%

など、油脂類の摂取が大きく割合を占めている場合もあるかもしれません。これはこれで、悪くはないと考えています。国全体でこのような栄養バランスで成り立っているところもあるはずです。

大切なのはここからで、食事全体のカロリーを気にしつつも(太ったり痩せたりしたくないので)、この割合を日々大きく変動させないということです。だいたい毎日似たようなバランス・量で生活するという当たり前のことが血糖値のコントロールにはとても有利です。

僕の場合だと、普段の食生活では炭水化物を1食でだいたい100gくらい摂ることにしています。炭水化物の摂取量が決まってしまえば、注射の単位数もほぼ決まります。だから、普段の食事の時には何も考えずにいつも同じように注射を打って、それで血糖値はそんなに気にしなくても正常な範囲でいてくれます。

ちょっと食事には気をつけている家庭(最近だと幼稚園や小学校でも食育に関する講演会がありますね)では、こんなことは当たり前なのですが、少なくとも我が家では、僕の発症前はかなり無頓着でした。食事の量やバランスは毎日変動していました。

発症をきっかけに、子どもも食べている家庭の食生活について見直すことができました。結果として、血糖値のコントロールもついでに楽になったということなので、最初からそこを目標にはしていなかったのですが、気付いて良かったと思います。

普段、ちゃんと安定した食生活をしていると、たまにそこから外れるような食事をする時にも、普段の基準と比較して予想・算出される必要インスリン量と、食事そのものを分析して算出される必要インスリン量の2本立てで計算ができるため、計算を大きくはずすことが極端に少なくなるという強烈なメリットがあります。

いつもの食事とは大きくかけ離れたメニューでも楽しく食事しながらコントロールもバッチリ決めるためには、日頃、子どもも含めて安心して過ごせる安定した食生活が大切だと思います。

発症というか、1型糖尿病が発覚した時、通常では考えられないレベルで血糖値が高い状態でした。携帯型の血糖値測定器で測定できる上限を超えているレベルです。人によっては意識が保てなくなることもあります。

入院したところでそれが簡単に下がるはずもなく、いや、下げようと思えば下げられますが、危険性も否定できないので甘めにコントロールされます。入院初日、2日目辺りでは、食前でも300mg/dlをオーバーしていました。食後では500mg/dlオーバーも見ました。測定上限が600mg/dlなので、測定できる範囲に入っただけでもマシなのですが。

7日間の入院、そして退院となったわけですが、その時の血糖値はどうだったかというと、食前では150mg/dl前後も珍しくなく、食後では280mg/dl前後もガンガン発生していました。

こんな調子では短い期間で合併症だな・・・と、焦りを感じました。

しかし、病院では2型糖尿病の患者に対するものと同じような、食事制限がどうのとか運動が大事だとか、実に役に立たないことしか教えられていなかったため、何をどうしたら良いのかわかりませんでした。

そこで、インターネット上で1型糖尿病でもコントロールを良い状態でキープしている人を探せば何かヒントを得られるのではないかと考え、必死で調べました。意外とすぐに見付かりました。発症以来ずっと、ほとんどの月でHbA1cが4%台の人のブログです。

この時の衝撃は今でも忘れられません。1型糖尿病では食事制限なんて必要がないこと、家族と同じものを食べ、食べるものに合わせて注射の使用量を自在に変更し、比較的自由にしていても血糖値はちゃんとコントロールしていける、その実例が目の前にあるのですから。

良い結果にも悪い結果にも必ず根拠がある。その人の何が素晴らしくてその結果が得られているのか、自分なりに考え、真似できる部分は真似することから始めました。

すると、2週間程度で食前血糖値は80mg/dl前後で落ち着き、食後もほとんどが100~120mg/dl程度で、140mg/dlを超えるような高血糖状態もほとんど見ることがなくなりました。

そして、退院から3ヶ月、やっとHbA1cが初めて4.9%になりました。それ以降、気候の変化にどう対応したら良いのかわからなかった時期などで5.2%くらいまで上がってしまったことはありますが、大体HbA1c4.8%~5.2%の範囲でキープできています。

以降、目標はHbA1c4.8%~5.2%、できれは4.9%でぴたっとキープ、と定めました。

食事が自由にできなくて困っている人や、いまいち血糖値のコントロールがうまく行かなくて困っている人は、自分の理想とする状態に近い人を良く観察することをお奨めしたいです。他人の良いところ、その根拠を自分で並べてみること、真似してみることは必ず役に立ちます。

まずは参考になる、コントロールの良い人のブログを定期的に巡回するところから始めるのが簡単です。

糖尿病と聞くと、即座に自己管理できない人や生活習慣病というイメージを抱く人が多いのですが、全てに当てはまるわけではないのにな、と寂しく思うことがあります。

結論から言うと、2型糖尿病は生活習慣病ですが、1型糖尿病は生活習慣病ではありません。残念ながら、1型糖尿病は病気になりそうだという前兆もなければ、発生の原因も良くわかっていないため、発生を予防するとか治すとか、そういう概念がありません。食事や運動などの生活習慣の悪さから発症するものではないので、本人の意思でどうにかできるものではありません。よって、生活習慣病ではないのですから笑いながら、「贅沢病だよね!!!」なんて言われるとあまり良い気分はしません。知らないから言ってしまうだけでしょうから、そんなに悪意はないでしょうが。

避ける方法も治す方法もないと聞くと、誰でも絶望的になりそうです。僕もてっきり2型糖尿病だと思っていたので、「食事とか運動とか強制されちゃうんだろうな・・・頑張らないとな・・・。」などと入院中に思っていたわけですが、検査の結果1型糖尿病だと告げられた瞬間にやっぱり絶望感はありました。放置したら短期間で死んでしまう病気ですから。

とはいうものの、20世紀前半にはインスリンについての研究が進んだために、そうそう簡単に死んだりしない病気になりました。治療の方針は「すい臓が分泌できなくなったインスリンを注射で外部供給し続けること」です。つまり、一生注射しなければ生きていけないとも言えますし、注射さえしておけば生きていけるとも言えます。絶望していても生きていく上でメリットはありませんから、とりあえず生きていけるんだということで明るく考えることにしました。

このインスリン注射に依存した状態は、生活習慣病ではない1型糖尿病にとっては必須の状態です。1型糖尿病の全員が注射や専用のポンプを使ってインスリンを供給しなければ生きていけません。食事をどんなに工夫しようが、どんなに激しく高負荷で長時間の運動をしようが、それでは一切解決できません。

同じ状況として、生活習慣病である2型糖尿病で病状が進行して食事や運動では既に解決できないほど悪い状態になった場合の最終手段として注射が処方される場合と、すい臓の負担を一気に解除するために処方・・・つまり、2型糖尿病の発症初期だけ利用する場合があります。世間で多く知られているのが前者だけだったりするので、1型糖尿病や2型糖尿病発症初期の人も全部含めて「インスリン注射している人はその内死ぬ末期患者かつ節制できないダメな奴」くらいに思われていたりします。

医者や看護師みたいなプロでさえ、そう思っているのがいます。だから、世間一般の人がそう思ってしまうのも仕方が無いことです。それだけ実際に自己管理できないダメな2型糖尿病患者が世間には溢れ返っているということですから、同じ道具を使っている1型糖尿病患者も同一視されることは最初からそう理解しておく方が賢いと考えています。

というわけで、僕は本当に必要最低限の人にしか自分の病気のことを告げていませんし、注射や血糖値測定器などのデバイス類を使うところはもちろん、その所持さえも見られないように気を付けて生きています。コソコソしているようにも思いますが、変に勘違いされて不当な評価を受けるくらいならこっちの方が少しはマシだと結論付けました。

(2型糖尿病の一部の人に対しては大変嫌な、失礼な書き方ですが、同一視されたくないという考え方をしている以上、これが正直な気持ち、正直な書き方です。)

はじめに

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このブログは主に1型糖尿病患者である自分自身の備忘録、自分自身へのエールを文書にしたものです。

1型糖尿病で血糖値をより良くコントロールしたい人にとって少しでも有益な情報を混ぜつつ書いていけたらいいなと思います。それは、自分がコントロールできずに苦しむことになった時に、読むことでコントロールを取り戻すキッカケになるようなものにしていきたいからです。

以下の人にとって不適切・不快な表現がある可能性があります。読む・読まないの判断は読む人によるものと考えますが、不適切・不快なものを貴重な時間を消費して読まない方が良いと思います。

  • コントロールが悪くても平気な1型糖尿病患者
  • コントロールする気がない2型糖尿病患者
  • 1型糖尿病の子を持つ過保護で自己中心的な親
  • 太っている人、不潔な人、包茎の人

ご意見やご質問はメール(biz@iddm.biz)でお願いします。メールしていただいても、読むとは限りませんし、お返事するとも限りませんが、できる限り感謝しつつ読もうとは思っています。ブログの記事として一部取り上げる可能性があるので、予めご了承下さい。その際はメールアドレスや個人が特定されそうな部分は全て修正・非公開とさせていただきます。

プロフィール

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ハンドルネーム:BIZ(ビズ)

1型糖尿病。30代で発症。超速効型(ヒューマログ)と中間型(ノボリンN)の注射を使っています。HbA1c4.9%前後(HbA1c4.8%~5.1%が目標)。低血糖はあまりないです。

…とは言うものの、食事や運動などに対する挑戦・失敗・反省は繰り返しています。データを集めて有効活用できれば失敗は無駄ではないと考えます。

毎食後、短時間で血糖値のコントロールと肩こり解消に高い効果があるオリジナルの「俺体操(オレタイソウ)」をしています。

腕立て伏せや腹筋を中心とした筋力トレーニングも続けています。各部位を7日に2回のスパンでやっています。頻度が低いので生活の負担にはなりません。

会社員として働いています。睡眠時間は4~6時間は取れるように努力してます。仕事は自分の病気の都合よりも優先されると考えますが、仕事が忙しいことを理由にコントロール・その他を投げ出すようなことはしません。

男性です。妻子有。結婚後に発症しました。子は発症前に生まれたもので、発症後に生まれた子はいません。

身長180cm、体重74kg。胸囲108cm、胴囲82cm。柔道初段。運動よりも勉強が得意なタイプですが、勉強よりも運動で表彰される機会が多い子ども時代を過ごしました。

趣味はドライブ、テレビゲーム。そして、30歳を過ぎてから突然目覚めたアニメ。

2chは割と見る方です。肯定的に捉えています。